【BOX】長谷川、877日ぶり世界戦「これがラストチャレンジ」

2016年7月7日6時0分  スポーツ報知
  • 3階級制覇を懸ける長谷川(左)と防衛戦に臨む山中は、テレビカメラに向かってポーズをとる

 ◆報知新聞社後援 プロボクシング「ワールドプレミアムボクシング」▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 山中慎介―アンセルモ・モレノ ▽WBC世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 ウーゴ・ルイス―長谷川穂積(9月16日、エディオンアリーナ大阪)

 元世界2階級王者の長谷川穂積が、9月16日にエディオンアリーナ大阪で、WBC世界スーパーバンタム級王者のウーゴ・ルイスに挑戦することが6日、都内で発表された。長谷川は約2年5月ぶりの世界戦で王者に返り咲いても、現役を引退する可能性を示唆。国内男子最年長35歳9か月での王座奪取と日本人4人目の世界3階級制覇で有終の美を飾る。

 877日ぶりの世界戦に臨む長谷川は、都内での会見で「ラスト」という言葉を何度も口にした。「これがラストチャレンジ。悔いなく、最後は笑って終われるようなボクシングをしたい」と決意表明した。

 14年4月、約3年ぶりの世界戦で7回TKO負けし、3階級制覇に失敗した。進退に悩み、15年1月に現役続行を表明してから2連勝し、高山勝成(仲里)と並ぶ日本人最多16度目の世界戦にこぎ着けた。負ければ引退する覚悟で、約5年5か月ぶりにベルトを巻いても「決めていることはある。デビューして17年。集大成の2か月になる」とグラブをつるす考えを示唆した。

 初防衛戦となるルイスは12年12月のWBA世界バンタム級王座統一戦で亀田興毅に1―2の判定で敗れたものの、KO率82%の2階級王者だ。勝てば亀田興、井岡一翔(井岡)、八重樫東(大橋)に次ぐ日本人4人目の3階級制覇で、06年にWBC世界フェザー級王座を獲得した越本隆志の35歳0か月を9か月更新する国内男子最年長で王座を奪取する。「負けても年のせいにはしたくない。『死に場所が見つかってよかったな』と言われるけど、それは違う。『やっと生き場所が見つかった』と思っている」と目をぎらつかせた。

 昨年12月の試合から2階級も下げるが、節制してリミットの55・3キロまで6キロ。世界戦では2度目の共演となる山中には「具志堅さんの記録(13度防衛)を塗り替えられる選手」と新旧のV10王者が勝利のバトンをつなぐ。

 05年に初めて世界王座を奪取した際は、長男・大翔(ひろと)君は2歳だった。今では170センチ、70キロの中学2年生で、168センチの父より大きい。感動の最終章へ「リングで息子に抱っこしてもらうのが夢です」と笑わせた。(伊井 亮一)

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