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【緊迫・南シナ海】
仲裁裁裁定目前に習近平氏が潘基文氏と会談「政治解決に尽力」 金融支援ちらつかせ牽制か
【北京=西見由章】中国の習近平国家主席は7日、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長と北京市内の釣魚台迎賓館で会談し「われわれは国際的に関心を集める問題の政治解決に尽力し、対話と話し合いを提唱しなければならない」と述べた。中国中央テレビ(CCTV)などが報じた。
国連海洋法条約に基づきオランダ・ハーグの仲裁裁判所が南シナ海の領有権問題をめぐって12日に裁定を示すことを念頭に、紛争当事国間の協議で解決すべきだとの中国側の立場を改めて示した発言とみられる。
習氏は会談で、9月に浙江省杭州で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議で開発問題に焦点を当て中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)と国連など国際機関との協力を強化していく考えを示した。
潘氏は「北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の議長国としての中国側の努力を称賛する」と言及。G20への出席にも意欲をみせた。