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【首都スポ】

大学サッカー 伝統の早慶戦 早大アベックV

2016年7月8日 紙面から

サポーターの学生らとともに勝利を喜び合う早大の選手、スタッフら=等々力陸上競技場で(岩本旭人撮影)

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 早大、3年ぶりアベックV!! サッカーの早慶定期戦は6日、川崎市の等々力陸上競技場で行われ、67回目の男子は1−0で、15回目の女子は3−1で、早大がそれぞれ慶大を下し、3年ぶりに男女そろって単独優勝した。男子は8連覇(1976〜83年)中だった80年以来36年ぶりの5連覇で、通算成績は早大の35勝18分け14敗。MVPは決勝点を挙げたFW中山雄希(4年・大宮ユース)。女子の通算成績は早大の11勝4分けで、MVPは1得点1アシストのMF中村みづき(3年・浦和レディース)。

◇早慶定期戦 早大1−0慶大

 決勝ゴールを決めてMVPに輝いたFW中山は試合終了のホイッスルをベンチで聞いた。勝利を見届けると、涙があふれ出した。苦しみの末に生み出した自らの得点がライバル撃破に直結。安堵(あんど)の思いが熱くたぎり、ほほを伝った。

 0−0の均衡は前半31分に鮮やかに破られた。MF鈴木裕也(3年・武南)が左サイドを深くえぐり、バックパス気味の折り返し。これをDF木下諒(3年・JFAアカデミー)がスルーし、中山が左足ダイレクト弾で突き刺した。歓喜の背番号「9」は味方ベンチの方向へとダッシュし、大喜びで出迎えた仲間らの渦の中にのみ込まれた。

 試合後の中山は、5月21日以来となる、久々の実戦ゴールに胸をなで下ろした。7月3日に閉幕したアミノバイタルカップ(兼総理大臣杯全日本大学トーナメント関東予選)でチームは準優勝したものの、自身は全5戦で1点も取れなかった。決勝で敗れた責任も痛感していただけに一安心。「(5戦無得点は)フォワードとしてあり得ないことです。苦しかったので、今日の早慶戦でのゴールは本当にうれしいです」と、心の底からホッとした表情を浮かべた。

 この日は同期の盟友であるFW山内寛史(国学院久我山)とMF小林大地(流通経大柏)が故障で欠場、これも発奮材料となった。「死ぬ気で戦いました。2人のためにも頑張りたいとみんなの前で言っていたので、その思いがゴールという結果につながって良かったです」と“有言実行”を果たし、胸を張った。

 ただし、アミノバイタルカップ準優勝の悔しさがこれで晴れたわけではない。苦悩のトンネルを抜けたストライカーは、「8月の総理大臣杯で優勝することでしか、あの借りは返せません」と、関東第2代表として挑む決戦での戴冠に燃える。 (関孝伸)

◇早慶女子定期戦 早大3−1慶大

3年ぶりの単独勝利に笑顔で記念撮影する早大イレブン

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 女子サッカー「日本一」が目標の早大が、公約の一つ、早慶定期戦勝利を3年ぶりに成し遂げた。ここ2年は引き分けの両校優勝。関東女子1部リーグでは今季2戦2勝だが、GK山田紅葉主将(4年・十文字)は「リーグ戦と同じ位置付けで臨みました」と振り返った。

 立ち上がりから主導権を握り、前半10分、FKを起点に先制。流れを一気に引き寄せた。この日、1得点1アシストと活躍し、MVPに輝いたMF中村は頬を紅潮させ「前半は落ち着かなくてふがいなかったですが、伝統ある試合で、リーグ戦同様に勝てて良かったです。MVPをもらえて光栄です」と笑顔を浮かべた。

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