中国国防省「自衛隊機が挑発」と主張

先月17日、中国の軍用機に対して自衛隊機がスクランブル=緊急発進したことについて、中国国防省は4日、コメントを発表し、「自衛隊機が挑発し、中国機に対して射撃管制用のレーダーの照射まで行った」などと主張しました。
先週、航空自衛隊の元幹部が、中国の軍用機が自衛隊機に攻撃動作をしかけたなどと、インターネット上に書き込んだのを受けて、萩生田官房副長官が記者会見で、先月17日、中国の軍用機が南下し、自衛隊機がスクランブル=緊急発進したことを明らかにしました。萩生田官房副長官は「攻撃動作をかけられたとか、ミサイル攻撃を受けたという事実はない。上空で、中国機との、ある意味では、近距離でのやり取りは、当然あったと思う」と述べていました。
これについて、中国国防省は4日、コメントを発表し、「中国軍の戦闘機2機が東シナ海の防空識別圏で定例のパトロールを行っていたところ、日本の戦闘機2機が高速で接近して挑発し、射撃管制用のレーダーの照射まで行った。中国軍機が果断に対処して有利な位置関係をとり、自衛隊機は自己防御装置を使って逃げ去った」と主張しました。そして、「自衛隊機の挑発的な行動は空中での不測の事故につながり、地域の平和と安定を破壊する」と非難したうえで、「日本は、一切の挑発行為をやめ、中国と日本の防衛当局間で緊急時に連絡を取り合う『連絡メカニズム』の運用開始に向けた条件を整えるよう、日本に要求する」としています。