山中＆長谷川が９・１６Ｗ世界戦

　ボクシングの帝拳ジムは６日、９月１６日にエディオンアリーナ大阪でダブル世界戦を行うと発表した。ＷＢＣ世界バンタム級王者の山中慎介（３３）＝帝拳＝が、昨年９月に判定で下した同級１位アンセル・モレノ（３１）＝パナマ＝を迎えて１１度目の防衛戦を行う。ＷＢＣ世界スーパーバンタム級４位で元世界２階級王者の長谷川穂積（３５）＝真正＝は同王者ウーゴ・ルイス（２９）＝メキシコ＝に挑む。

　「１０度防衛したが、モレノは間違いなく最強の相手。もう１回やらなければならない相手だと思っていた。相性的にも自分にとって難しい相手ですが、しっかり仕上げて差を見せつける試合にしたいと思います」

　東京都内で行われた記者会見。金びょうぶの前で、山中が表情を引き締めた。モレノは元ＷＢＡ世界バンタム級スーパー王者で、昨年９月の対戦では１２回フルラウンドの末に判定２−１で辛勝というかつてない苦戦を経験した相手。その男と１年後に再びまみえることになった。

　山中は３月のＶ１０戦後に他団体との統一戦か海外でのビッグマッチを希望していた。だがマッチメークが折り合わず、４月の指名挑戦者決定戦を制してはい上がってきたモレノとの対戦になった。「モチベーションが上がる上がらないというより、覚悟が決まりました」。最強の敵との再戦に闘志がわき上がってきたようだ。

　ここ２試合は連続判定で、きっちり勝ちたいという思いも強い。山中は統一戦の前に因縁にケリをつけるつもりだ。　（藤本敏和）