「ソウル広場で開かれている大規模デモにより、ソウル市庁周辺が非常に混雑しています。急いでいる方はほかの道にお回りください」
6日午後5時ごろ、ソウルの竜山からタクシーでソウル市庁に向かっていた金融企業の社員(35)はこの交通放送を聞いて脂汗を流した。午後5時からソウル市庁の職員と投資に関する会議を開く予定になっていた。15分ほどかかると考えて午後4時40分ごろに会社を出たが、渋滞のせいで5時半にようやく市庁にたどり着いた。この社員は「市庁の2キロほど手前で降りて歩いたが、チャーターバスが2車線を占領して違法駐車していた。バスのせいで周辺の交通がまひしていたが、運転手たちは外でひまそうにたばこを吸っていて腹が立った」と憤りを口にした。
全国民主労働組合総連盟(民主労総)の全国建設労働組合員1万4000人(警察推計)はこの日、雇用環境の改善などを求めて市庁前のソウル広場でデモを実施した。集会終了後も、3000人ほどの組合員が深夜まで広場で座り込みを行った。赤いはちまきを締めた参加者たちが三々五々集まってござを敷き、のり巻きやかまぼこをつまみに焼酎を飲む姿が目についた。ソウル広場とすぐ横を走る世宗大路の歩道は禁煙エリアに指定されているが、何の制止も受けずにたばこを吸っている組合員もいた。デモが終わった午前0時ごろ、ソウル広場と世宗大路の歩道には空の焼酎びんやのり巻きの包み、たばこの吸い殻などが散らばっていた。