参院選:戦争ができる日本、安倍首相の夢は実現するか

 「任期中に果たしたい」

 安倍晋三首相が今年3月に日本の国会で改憲について語った時の言葉だ。日本で改憲をするには3つのハードルを越えなければならない。まず、衆議院100名、参議院50名以上が同意しなければ改憲案を国会に上程できない。そして衆参両院でそれぞれ在籍議員の3分の2以上が賛成しなければ改憲案を国民投票に付すことができない。最後に、18歳以上の有権者過半数が賛成票を投じて初めて改憲が実現する。

■主要メディアの世論調査「3分の2議席確保の模様」

 これまで安倍首相は2番目のハードルの前で止まっていた。改憲に賛成している自民党・公明党・おおさか維新の会・日本のこころを大切にする党という改憲4党の参議院議席が61%にとどまっていることが彼の足を引っ張っていた。しかし、10日に迫った参議院選挙で安倍首相は2番目のハードルも越えるだろうという世論調査結果が出ている。

 今月1日から3日まで産経新聞が全国1万6121人を対象に調査したのをはじめ、7日までに毎日・読売・日本経済・朝日という全国5大主要新聞と共同通信が世論調査を実施した。その結果、ほとんどのメディアの調査で改憲4党が3分の2議席(242議席中162議席)を獲得するだろうとの結果が出た。

 参議院の任期は6年だ。一度に全議席を改選するのではなく、3年に一度、半数ずつ改選するため、既存の議席と新規の議席を合わせて全体の形勢を見る。毎日新聞は今回の選挙で改憲4党が既存の議席と合わせて153-172議席を獲得するものと予想している。朝日新聞は162議席前後、産経新聞は159議席前後と予想した。ただし、誰に投票するか決めていないという回答も30%前後に達している。

 自民党が1989年以降、初めて参議院で単独過半数を果たすだろうという見方もある。「アベノミクス」が揺らいでも、日本国民はむしろ安倍首相を支持しているということでもある。

東京=金秀恵(キム・スへ)特派員
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