神田周辺は、皇居に近かったためか、第二次大戦時の空襲でも空襲を免れた場所が多く、また、バブル時も再開発の波に飲まれることもなく、昭和の町並みが残っているエリアがあります。
今回紹介するエリアとは少し離れますが、西神田周辺は、はじっことすみっこさんのブログにも紹介されています。
今回、このエリアをお散歩して、レトロなラーメン屋さんでラーメンを食べてきました。
スタートは神田駅から
スタートは神田駅の南口です。神田駅の高架もレンガ造りの重厚な構造です。これも大正8年の開業時から使われているものです。
神田下水
神田南口から北に向かって歩いて行くと、こんなプレートがあります。
実は、歩いている道の下には、日本一古い下水道が埋設されています。
敷設されたのが明治17年から18年なのですが、それが遺構ではなく、今でも現役で使われているというのが驚くばかりです。(今でも使われているので、見学することは出来ません)
レトロな町並み
その下水の上の道を歩いていると、昭和がそのまま残っているような家並みが続きます。
こちらは染み抜き屋さん。まだこんな商売が成り立っているのが驚きです。多分探せば洗い張り屋さんもありそうです。
こちらは染み抜き屋さんの隣にあった洋装店。ブティックじゃないですよ。洋装店です。中のマネキンを覗きこんだら、おそらくお仕立ての洋服をしつらえるようで、奥の方にはミシンもありました。
こちらは、何屋さんだったかな。銅葺き壁は珍しいですね。緑青がいい感じです。
こちらは民家ですが、玄関を出るときに火打ち石で送り出してくれそうです。そういえば、銭形平次も神田の生まれですよね。
栄屋ミルクホール
今日の目的地となる栄屋ミルクホールに到着しました。
- ジャンル:ラーメン
- 住所: 千代田区神田多町2-11-7
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- (写真提供:酔狂老人卍)
このお店、知ってはいたのですが、なにせ午後5時頃には閉店してしまうというお行儀の良さなので、なかなか中に入れることがありませんでした。この日は偶然午後この近辺で時間が空いたので、本当に久しぶりに中に入ってみることにしました。
ちょっとガタガタするガラス戸を開けて中に入ります。
店内も期待通りのレトロさ。この日は14時頃でしたが、入った時は僕一人。その後二人ほど勤め人らしい人が入ってきました。支那竹麺はこの日は既に売り切れだそうです。メニューは掲示されているラーメン類とカレーだけというシンプル加減です。
カレーも食べたことありますが、ハウスかS&Bのルーで作ったお家のカレーといった素朴なのが出てきます。
ベニアのテーブルにビニール張りの丸椅子というのが、「The食堂」って感じですね。
ラーメンを発注
ここはシンプルにラーメンを発注です。
ラーメンの場合、厨房へのコールが「おそばひとつぅ」っていうので、ラーメンというより支那そばですね。
10分は待たないぐらいで、このシンプルなラーメンが登場です。
おそばは中細麺。近所の製麺所からの仕入れのようですが、出色はスープの美味しさ。化学調味料も使っているとは思いますが、濃すぎず、薄すぎず、脂少な目のさっぱりスープです。
いつもはラーメンスープは半分ぐらい残すのですが、今回はほぼ飲みきってしまいました。
ラーメンに満足して、店を後にします。この建物も銅葺き壁が綺麗ですね。
庄之助最中
100mと歩かないうちに、もう一つ気になっていた店である、和菓子屋さんがあります。
お相撲の行司さんで有名な木村庄之助(22代)のお店です。店内にも力士の手形や番付表が飾ってあります。
商品としては、看板の最中のほか、今の季節だと、麩まんじゅうや水まんじゅうが美味しいですね。この日は実家に行く日だったので、おみやげに最中と麩まんじゅうと栗まんじゅうを買いました。
手書きの「今日のおすすめ」のチラシもいい感じです。
秋葉原に向けてもレトロな町並み
帰りは秋葉原に抜けましたが、まだまだレトロな町並みが続きます。
靖国通り沿いの繊維品卸売の会社ビルです。このビルも昭和10年の建築です。
こちら、建物はそんなに古くなさそうですが、痺れ豚丼って興味をそそられますね。
レトロなラーメン屋がもう一軒ありました。
万世橋を渡る手前には、ラジオガーデンが。今は向かいにある肉の万世の万カツサンドを食べながらビールを飲むことの出来るスタンドがあります。
名前の由来になっている、部品屋さんはあらかた店を畳んでいて、シャッター通りになっていますが、
スピーカーなどを昔ながらに売っている店もあります。
神田川を渡ってしまうと、そこはもう秋葉原で、レトロな雰囲気から現代へと戻されてきます。
過去のお散歩記事