香港書店関係者拘束 北京に香港政府高官を派遣へ
香港の書店の関係者が中国当局に拘束された問題を受け、香港政府は北京に高官を派遣して中国の警察に当たる公安省と協議すると発表しましたが、書店の関係者は、拘束は公安省の権限が限られる特別なチームが主導したとして、公安省とだけ協議しても意味がないと批判しています。
香港の梁振英行政長官は4日、記者会見し、司法長官をはじめとする高官を5日北京に派遣し、中国の警察に当たる公安省と、容疑者の情報などを相互に通報する制度の見直しに向けて協議すると発表しました。この協議は、中国共産党に批判的な本を扱う香港の書店の関係者が去年から中国本土で拘束され、香港政府が制度に基づいて関係者の情報提供を求めたものの具体的な回答がなかったため、行われるものです。
この協議について、中国本土で8か月近く拘束されたのち、香港に戻った書店の前の店長、林栄基さんは、NHKのインタビューに対し、取り調べに当たったのは公安省だけでなく、国防省やスパイを摘発する国家安全当局などから選ばれた、専門的な案件に携わる特別チームだったと証言しました。そのうえで、林さんは、「公安省の権限は非常に小さい。協議は意味がなく、誰も信じない」と述べ、特別チームに対して権限が限られている公安省とだけ協議しても、問題の解決にならないとして、香港政府の対応を批判しました。
この協議について、中国本土で8か月近く拘束されたのち、香港に戻った書店の前の店長、林栄基さんは、NHKのインタビューに対し、取り調べに当たったのは公安省だけでなく、国防省やスパイを摘発する国家安全当局などから選ばれた、専門的な案件に携わる特別チームだったと証言しました。そのうえで、林さんは、「公安省の権限は非常に小さい。協議は意味がなく、誰も信じない」と述べ、特別チームに対して権限が限られている公安省とだけ協議しても、問題の解決にならないとして、香港政府の対応を批判しました。