日銀短観 大企業の設備投資額 6%余増加の見通し

日銀短観 大企業の設備投資額 6%余増加の見通し
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日銀が1日に発表した短観=企業短期経済観測調査では、今年度、大企業が国内で設備投資に使う金額は、前の年度より6%余り増加する見通しとなり、日銀は「企業の設備投資は引き続き堅調だ」としています。
日銀が1日に発表した短観によりますと、製造業と非製造業を合わせた大企業が、今年度、国内で設備投資に使う金額は前の年度と比べて6.2%増加する見通しです。
去年の同じ時期の短観では、大企業の設備投資は前の年度と比べて9.3%増加する見通しという結果になり、これに比べると増加率はやや縮小していますが、日銀は「企業の設備投資は引き続き堅調だ」としています。
ただ、今回の短観の結果には、調査時期の関係からイギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を選択した国民投票の結果や、その後の急激な円高はほとんど反映されていません。また、企業が設備投資の計画を立てる前提としている今年度の為替レートは、大企業の製造業の平均で1ドル=111円台と、円高が進んだ今の円相場の水準とは大きくかけ離れています。
企業の設備投資は景気が回復を続けるうえで重要な位置を占めますが、このところの円高で、製造業を中心に収益の悪化を懸念する企業が増えていて、今後、設備投資が計画どおりに実行されるかどうかは、予断を許さないという見方も出ています。