くまモンとしんじょう君
レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。
サイト管理者 周作(twitter:DarvishShu)です。
今はやや落ち着いているのでしょうか?
「ゆるキャラ」と呼ばれる地元PRキャラクターを使っての町おこし…。
ゆるキャラで、地域経済活性化に取り組む自治体は1500を超えると言われています。
しかし、ゆるキャラはその数の多さに、ややメディアからの注目が薄れてきているように感じます。
「昨年のグランプリだれやったろう?」そんな感じになっている今、ゆるきゃらブランプリで一位をとることに意味があまりなくなってきたのではないかと…
そもそもなんでゆるキャラを出したのかとか趣旨がだんだんわからなくなってきました。
ゆるキャラで成功した「くまモン」
キャラがデザインされたグッズや日用品の工場を熊本に誘致させるなど、雇用面や販売面で確実に熊本の経済に恩恵をもたらしていて、くまモンがらみの収入は地域おこしにも活かされているそうです。
震災が起きたときに、元気のシンボルみたいな役割だったくまモンを見ると、地域に愛されているのがわかります。
地域おこしから具体的な誘致活動などへ発展させてこそ成功
これは聞いたデータですが、くまモン効果で一昨年は430億を稼いだそうです。
ティッシュペーパーのエリエールさんが箱のデザインにくまモンを使いたいとします。
そしたら 工場を熊本に建てるならOK という形にするわけです。
そしたら熊本での経済が回るし、工場誘致から製造面で雇用も生まれる。
ゆるキャラのいわゆる成功した運用例です。
むつかしい言葉で言うと「事業コストの適切なマネジメント」ができていると言えます。
人気が出てグッズが売れたら成功ではない
それに比べて、我が高知県の須崎市「しんじょうくん」はどうか?
昨年のグランプリで全国4位になったということで、今までは色々なイベントに顔を出すようになっていたのですが、4位になってからは、しんじょう君を呼ぶときにお金がかかるようになったのです。
要するに、地域のイベントに来てもらう時にお金がかかる…
今までは要請をすれば、スケジュールがあえば来てくれてたのですが。
地域に雇用や販売を作るわけでなく、逆に地域からお金を取るスタンスになったのです。
LINEのスタンプも有料です。
さらにグッズを「売れるだろう」というまったく根拠ない概算を元に予算を引っ張ってこようとしているのです。
しんじょう君を使って市民税や税金の中からお金を引っ張ってこようとしているのです。
ここが大きな違いで、ゆるキャラが地域全体の成功へと発展するのかが疑問です。
くまモンの例以外にもいろんなケースはあると思いますが、キャラの使い方に大きな差があります。
さらにゆるキャラが県外のイベントに出張するとなれば、我々の血税というか税金を使って出向くわけで、なんかそこはきちんとした成果が欲しいものです。
成果というのは、ゆるキャラの認知度が上がる事ではないです。
本当の意味で地元の注目度が上がるためのきっかけとなっているのか?という成果。
地域の方の声としても「しんじょう君は高知県須崎市のPRキャラなのに須崎のPRをしてきてくれてんのか?
しんじょう君自体は熱心な広報のおかげで人気が出てきたけど、それに比例して須崎の知名度が上がってきるかというと決してそうではない!」という意見もあります。
金取ってるばあいじゃなくて、地名度が上がってきたから“こそ”やれることがあるのに。
熊本にいろんな企業を誘致させている「くまモン」と比べてえらい違いです。
比べるベクトルが違うかもしれません。
ただ、しんじょう君の目指すビジョンという面では、市民の理解を得られていない部分が多いのではないかと。
町おこしにゆるキャラは、時代に沿ったとてもいいアイディアだと思いますが、もう少し成功体験を学んで「“須崎の”しんじょう君」を活かして欲しいものですね。
地元の学生の活動も手伝い、素敵なテーマソングも出来て、知名度も上がってきてます。
しかし、知名度も上がってきたので、もう一つ上の段階を考える事、もっと大事なことがあるんではないでしょうか?
このゆるキャラビジネスに懸ける自治体に共通する課題を皆さんはどう感じますか?
グランプリなどである程度知名度が上がったら、あとは買い取ってくれる業者を探して、ゆるキャラを一般企業で動かせばいいんでないかと思うんですけど。
その方が維持するための税金はかからないし、知名度あるプロのブロガーさんとかに委託した方が、しっかり市や町に収益をもたらしてくれるように感じるのですがどうでしょう?
これは自分の個人的な想いですが、知名度が上がってきたからこそ他との差別化をするチャンスだと思ってます。そんなチャンスの時に現状維持を何よりも好む行政に託していては、期を逃すように感じます。
基本的に行政はリスクを伴うものや、やったことない試みに踏み込むことはしませんので、この機会にこそ、地域に行かせる方に託すのが良いかと感じています。
知名度が上がってきたから有料にするとかはっきり言ってナンセンスです。
ゆるキャラグランプリで優勝するのが目的ではないのですからね!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。