厚切りジェイソンといえば、
Why!? Japanese people!?
で一躍有名になったアメリカ出身の芸人さん。
実はIT企業の役員であったことも助けになってたちまち人気となり、本を出版するなど幅広く活躍している。
彼が10日前(2016年6月27日)に始めたブログがこちら:
始めて10日しか経っていないのに、もう129記事と、当ブログの2倍近い記事数を誇る笑
そんな厚切りジェイソンオフィシャルブログが面白くて勉強になるので、個人的に面白かった記事を紹介し、その魅力を伝えていく。
『ブログ始めました』
神奈川県厚木市で嫁と娘二人(4才の長女、リサと1才の次女、アイリ)で暮らしています。ちなみに僕がいる時家では完全に英語で暮らしていますので、リサとの会話も英語になります。僕は居ない時日本語でママとのやりとりや幼稚園活動やっていることでバイリンガルに育ちます。
そして、同じ記事を日本語も英語も、両方書きます。直訳ではなく、同じ旨をNative英語でもお届けします。英語の勉強にもなるかと思いますので、是非英語でも挑戦してみてください!
「初めまして」の記事に書かれているとおり、厚切りジェイソンのブログは「育児×バイリンガル」ブログといえばもうほぼ言い表したも同然。
可愛いバイリンガル姉妹と、子育てに奮闘する厚切りジェイソンを見て癒やされながら、軽く英語も勉強できるというとっても有能なブログ。
『ピーナッツバターは遺伝子』
パパを見習ってアイリもいつもピーナッツバターを食べたい!と言っています。蛙の子は蛙はこういうことですかね。
Ailee learned from watching Daddy and is going through a peanut butter phase now. As they say, the apple doesn't fall far from the tree.
厚切りジェイソンのブログは基本こんな感じで、子供の可愛さに癒やされつつ英語を学べる一石二鳥ブログ。
"a peanut butter phase"「ピーナッツバター期」とは面白い表現!アメリカ人の子は誰しも、幼いときにピーナッツバターが大好物になる時期があるということか…?!
また、"the apple doesn't fall far from the tree"「蛙の子は蛙」ということわざもさり気なく学べる。
『そこ!?』
アイリが限界だったみたいです。布団まで後ちょっとだったのに。
It looks like Ailee reached her limit only a few steps away from bed.
この記事は画像が可愛すぎるのだけど、英語もかなり英語らしい味わい深い英文で、何度も音読したくなる。
awayをうまく使って一息で文を作り上げているところがネイティブの英文らしいポイントで、日本人が書けば
It looks like Ailee reached her limit, though she was only a few steps away from bed.
こんな風に冗長で説明的な文にしてしまいがち。
あと、bedが無冠詞なのが気になった。"go to bed"といった決まりきった表現ではbedはふつう無冠詞になるけれど、ここはぼくならher bedと書いてしまうが…?(←分かる方教えてください)
正しい投資のし方
子育てばかりでなく、たまにこういうマジメな記事を書いている。きっちりと数字のあるデータに基づいて分析されていて普通に参考になる。さすがIT企業役員。
また、タイトルの「し方」の表記が面白い。ふつう「仕方」か「しかた」とするが、
たぶん「愛する」→「愛し方」、「する」→「し方」というシステマティックな対応からこの表記にしているのだと思う。
また、はてなブロガーとしては、この記事だけ7はてブついて軽くバズっているのが草。はてな民、投資好きだなぁ…。
『リサとの喧嘩と叱り』
ここで前の出来事を忘れようとし、遊ぶことの方が楽だと分かりながら、「でも、パパが嫌だと言ったでしょう?なんで嫌だと言ったの?」と英語で聞きました。しばらく無言で嫌な顔をしていたけど、僕は目合わせたまま。すると数十秒後「ロープを投げた」と。「いや、投げていないよ。グルグル回る遊びしていて、たまたまぶつかっただけだよ。ぶつかれる前にずっと楽しかったでしょう?」と説明しました。「うん」「それでぶつかったのは痛かったのもわかるけど、人のせいにすると遊んでいる人が嫌な気持ちになり、一緒に遊びたくなくなるよ。次回はどうしますか?」とまだ目合わせたまま聞きます。しばらく無言で、また遊ぼうとしましたが、僕は「次の遊びする前に答えてください。次回同じこと起こったら代わりにどうしますか?考えてご覧」とまだ目合わせたまま。。。もうしばらくすると「人のせいにしない」と。「うん、いいと思う。じゃ、今回謝って遊びましょう」「ごめんなさい」「なんで?」。。。「パパのせいにしたから」と。頭を撫でて、次の遊びに。
娘さんの考える力を信じて、頭ごなしに叱らずに自分で考えさせるしつけ方。手間がかかりそうだけど、良さそうだし愛を感じる。
『鶏三羽、中へどうぞ』
チキン頼んだら凄いのは来ました。
I ordered a chicken and this monster came!
この英語で注目すべきは、"a chicken"!
原則、"a chicken"は、1羽まるまるの鶏を指す。
ぼくの英語バイブル「日本人の英語」にも、a chickenは「ある1羽の鶏」、chickenは「鶏肉」とはっきりと書いている。
先日、アメリカに留学している日本人の友だちから手紙がきたが、その中に次の文章がいきなり出てきた。
Last night, I ate a chicken in the backyard.(昨夜、鶏を1羽[捕まえて、そのまま]裏庭で食べ[てしまっ]た。)
これをみたときの気持ちは非常に複雑で、なかなか日本語では説明できないが、ちょうどあてはまる英語の決まり文句でいえば、I didn't know whether to laugh or to cry.という気持ちであった。・・・
厚切りジェイソンはもちろん英語ネイティブなのでこの感覚は当然持っていて、鶏肉の大きさを表すためにあえてa chickenと冠詞を付けて大げさに言っているのだ。
ふつうに正しく言うなら、この画像を見る限りこの鶏肉は生きてもいなければ丸焼きでもないので、冠詞抜きでchickenと言うべきだ。
『寂しい・Feeling Lonely』
明日早くから生放送なので、今夜は都内のホテルに泊まります。リサとアイリに会えないのは寂しいです。
Tomorrow morning I have an early live broadcast so I am staying downtown tonight. It sure is lonely without the girls.
1日娘たちに会えないだけで寂しがる厚切りパパ。
この記事で面白い英語は、
It surely is lonely without the girls.
まずは、lonelyの使い方。I'm so lonely I'm crying.「私は寂しくて泣いている。」のように、人間を主語にして使うことも当然できるが、ここではIt(娘達がいないという状況)を主語にして、It surely is lonelyと言っている(surelyは「ほんとうに」の意味)。lonelyはこのように、環境や状況を主語にする使い方があるのだ。
さらに、自分の2人の娘を"the girls"という言い方も面白い。ここまでの文で、娘たちはまだ出てきていないので、ふつうに書けば"my daughters"と言うべきだ。しかしここでは、"the girls"と言っている。彼の精神世界では、単に"the girls"といえば娘たちなのであり、読者もそれを了解しているという前提にたった、この2単語で彼の親ばかさが分かる表現なのだ。
シンプルなのに奥深く、表現力のある英語にますます魅了される・・・。
厚切りブログの良いところ
- 癒される。
- たまに投資などの学べることがある。
- 良質で自然な英文に触れられる。
以ーー上!