[PR]

 日産自動車のディーゼル車について、韓国環境省が排ガス装置に不正があるとして韓国内でのリコール(回収・無償修理)などの処分を命じた問題で、両者の法廷闘争が続いている。日産の訴えを受けたソウル行政裁判所が4日付で処分の一時停止を認め、同省が不服としてソウル高裁に抗告する方針を決めた。

 処分のうち納付済みの課徴金を除き、リコールと対象車の販売停止、認証取り消しの執行が一時停止された。日産側は販売をすぐに再開する考えはないという。

 日産や韓国環境省によると、判決まで処分を一時的に猶予する措置で、不正はないとする日産の主張を認めたものではないという。日産は一時停止について「係争中なのでコメントは控える」とした。

 この問題では、6月に韓国環境省が日産のディーゼル車「キャシュカイ」の排ガス装置に不正があったとして行政処分を発表し、韓国日産と社長を刑事告発した。日産は「いかなる不正もない」と主張。不正の認定を不服とし、処分の取り消しなどを求めて裁判所に提訴していた。