AMPを知ろう!ホームページを対応させるメリットとデメリット
2016年6月20日、日本でもGoogleNEWSがAMP対応したと発表されました。
アメリカでは4月中旬に、イギリス・フランス・ドイツなど主要6カ国についても6月上旬には対応済みとなっています。
参考:日本のGoogleニュースもAMPサポートを開始 | 海外SEO情報ブログ
今回は、今なにかと話題になっているAMPについて解説いたします。
AMPページの詳しい作成方法などは分からなくても、Web業界に関わる方であればその概要だけでも把握しておく必要があります。
まだ概要がよくわからない方はもちろん、すでにご存知の方も再確認として一読しておくことをオススメします。
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AMPとは
AMP 公式サイト
AMP(Accelerated Mobile Pages)とは、GoogleとTwitterが共同開発しているモバイル端末でホームページを高速表示するためのプロジェクトまたはAMP HTMLフレームワークのことです。
ユーザー体験の向上を目的として開発が進められていましたが、2016年2月24日にGoogle検索で対応開始となったことで、世の中で広く認知されるようになりました。
AMPのプロジェクトには、GoogleやTwitter以外にもWordPresssを含む世界各国のIT企業9社が参加しています。
WordPressでは、通常のHTMLで作成したホームページをAMP HTMLに自動変換してくれるプラグインも開発されています。
ferret内の以下のページで利用方法をご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
誰でも一瞬でできる!WordPressのプラグインを使ってAMPに対応する方法|ferret編集部
以下はスマートフォンで「ferret」と検索した際に表示される画面です。
AMPの仕組み
通常ホームページにアクセスする際は、リンクがクリックされてからHTMLが読み込まれるためページが表示されるまでにタイムラグが生じます。
AMPでは、ホームページのHTMLをあらかじめGoogleまたはTwitter側でキャッシュしているため、読み込み時間が短縮されページがこれまでより高速で表示されるようになります。
AMPを構成する要素
AMPを構成している主な要素は、以下の4つです。
- HTML5(AMP HTML)
- CSS 3(Custom Styling)
- JavaScript (AMP JS)
- グローバル プロキシ キャッシュ (AMP Cache)
AMP HTMLは、オープンソースとして公開されています。
このフレームワークに沿ってモバイルサイトを作成すれば、ユーザーがGoogleの検索結果やTwitterからのリンクを開く際に高速表示させることができます。
AMPを利用するメリット
1.記事コンテンツが高速表示される
AMPでは、AMPが定義したJavaScriptのみ使用できます。
これは広告などの読み込みによって処理が重くなってしまうJavaScriptの使用を制限し、動画やアニメーションなどが瞬時にロードできるようにするためです。
2度目以降アクセスする場合は、すでにキャッシュされているためさらに高速表示されます。
2.Google検索結果のカルーセル部分でホームページが表示される
AMPに対応しているホームページは、Googleでのモバイル検索結果で表示されるトップニュースのカルーセル部分で記事を表示させることができます。
必ず表示されるわけではありませんが、ここで表示されることでホームページの認知度向上が期待できます。
なお、カルーセルが表示されたら記事のアイキャッチ画像の下に「AMP」と表記されていることがわかります。
この表記があるものをクリックすると、AMP対応ページが表示されます。
3.ユーザーのストレスを軽減できる
これまでよりページの表示速度が高速化するため、ユーザーがホームページを閲覧している際に「遅い」と感じることが少なくなります。
ユーザーは記事を読み進めやすくなり、ストレスなくホームページを閲覧することができます。
4.検索結果で上位表示される可能性が高くなる
今のところ、GoogleはAMPの対応/非対応を検索樹にに反映させることはないと言っています。
しかし、先に述べたメリットでも挙げたように、AMP対応をすることでユーザーのストレスが軽減される、カルーセル部分に表示されるなどの要因からアクセスされやすくなると考えられます。
アクセスされやすくなると、検索結果で上位表示されやすくなるのは自然な流れです。
また、Googleの検索結果に関する施策は突然実施されることも少なくありません。
よほどの理由がない限り、対応しておいた方がよいでしょう。
ferretも、AMPに対応しています。
ぜひモバイル端末から以下のURLをクリックしてみてください。
AMPのメリットを直接感じることができます。
ferret
AMPを利用するデメリット
1.デザインやコンテンツがうまく表示されない可能性がある
AMPが定義したJavaScript以外が多様されているコンテンツを2次利用している場合など、デザインやコンテンツが表示されない可能性があります。
AMPで禁止されているタグは多数ありますので、AMP対応を行うなら事前にタグのチェックはしておきましょう。
2.一部の広告タグしか利用できない
広告を掲載しているホームページの場合、限られた配信業者の広告タグしか利用できません。
記事執筆時現在(2016年4月21日)は、以下の配信業者が対応しています。
- A9
- AdReactor
- AdSense
- AdTech
- Doubleclick
- i-mobile
これらの配信業者のタグを使用する場合でも、高速表示する、HTTPSで作成された安全なクリエイティブを提供するなどの点に注意する必要が有ります。
Googleアナリティクスで正しく計測されるためには
AMPでは、ページの高速表示に影響を与えてしまうタグや読み込み速度を落とすスクリプトの使用が制限されています。
そのためAMPに対応しているホームページでは、アクセス解析が難しい状態にありました。
しかし規模の大きなメディアになってくると、アクセス解析タグを複数使用している場合もあります。
Googleは、Googleアナリティクスに対応したことを公式ブログで発表しました。
実装の簡単な手順としては、AMPに対応したGoogleアナリティクスようのJavaScriptをロードして「
詳しくは以下の公式ブログを参照ください(英語表記です)。
参考:Announcing GA Support for Accelerated Mobile Pages (AMP) Analytics|Analytics Blog
まとめ
Googleは今のところAMPを検索結果のランキング要因とするかについては明言を避けています。
しかし、AMPによってユーザー体験が向上すればユーザー満足度が向上し、対応していないホームページに比べてこれまで以上に閲覧されるページとなっていくことは明らかです。
ホームページを構成するコンテンツや裏側で動作するコードなどによっては、AMP対応をいまだ検討している運営者の方もいらっしゃるでしょう。
AMPを活用するメリット・デメリットなどをよく鑑みて、自社のホームページを閲覧してくれるユーザーの満足度向上をめざしましょう。
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