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Jリーグで最も点が入る対戦カードや、警告・退場が多いカードを調べてみた


データはプレー分析などだけでなく、あまり気づかないサッカーの面白さを語ってくれることがあります。「Soccer D.B.」という出場記録データベースサイトを運営しているのですが、その中でいろいろなことに気がつきます。

「過去の対戦成績」というデータは試合前の情報としてよく目にしますが、今回はタイトルの通り、得点がよく入る対戦、入らない対戦、警告・退場が多い対戦といったところをまとめてみました。

※データは2006年から2016年6月20日までのJ1,J2,J3リーグ戦から計算
※対戦カード表記は西側vs東側に統一。ただし特定の試合を紹介する場合はホームvsアウェイで記載

 
1試合で生まれるゴールが多い対戦カードは? 

 

1位 大分トリニータvs清水エスパルス

 最も多かったのはこのカード。最近の対戦回数は減りましたが、00年代後半はよく点の入るカードとなっており、06年以降でスコアに0が入ったケースは07年の清水2-0大分のみ。なお08年ナビスコ杯決勝でも対戦しており、その時は大分2-0清水でした。

2位 セレッソ大阪vsジュビロ磐田

 06年からの12試合のうち半分は両者が2点以上を取る試合で、10年にはC大阪6-2磐田という結果もありました。

 ちなみに06年からに縛らずJリーグ初年度の結果からランキングを作ると、トップはセレッソ大阪vs横浜フューゲルスになりました。平均ゴール数は4.5。

3位 ガンバ大阪vs川崎フロンターレ

 点を取り合う対戦と聞かれたらこのカードを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。川崎Fはこのランキングのトップ10のうち4つを占めており、G大阪は3つ入っています。両者の攻撃への比重の大きさを感じますね。

G大阪4-4川崎F、G大阪6-3川崎F、川崎F5-3G大阪など派手なスコアが多く、この10年のリーグ戦での対戦成績も8勝3分8敗という互角っぷりです。

 お互いにゴールを取り合う展開は、応援している側にとってはヒヤヒヤする人もいると思いますが、中立的な立場で見ている人にとっては楽しいものです。エンタメ性の高いスタジアムイベントを行っている今の川崎Fは試合内容にもそれが反映された形となっていますし、大阪勢のゴールが多いのも土地柄に合っているような気がしますので、今のキャラクターは持続してもらえると嬉しいなと個人的には思っています。

 
1試合で生まれるゴールが少ない対戦カードは? 

 

 得点が多いカードもあれば少ないカードも当然あります。大分トリニータとファジアーノ岡山は10年から昨年までの試合でスコアに2以上の数値が入ったことがありません。これも含めランキング中に大分が3つ入る結果になりました。

 大分vs熊本がランクインしていますが、大分は対熊本戦で勝ったことがありません。J2歴の長い愛媛と横浜FCはスコアレスドローが7試合もありました。全体的にJ2の対戦カードが多いですね。

 0−0という試合は見ていて残念感があることが多く、リスクを冒さない試合となると退屈な展開になってしまいますが、もちろん点が入らなくても面白い試合はあります。内容を知らない人が0−0という結果だけ見ると、「あまり面白くない試合なのかな」とか「見なくて正解だった」とか思われがちなので、0−0で面白い試合を見れた時は、割と嬉しい気分になりますね(笑)

 
警告、退場が多い対戦カードは?

 

 最後に警告、退場の多い対戦カードをまとめました。警告の方は主にJ2での対戦となっています。

警告最多は愛媛FCvsヴァンフォーレ甲府

 このカードが一番多く平均5.2枚。警告理由を見ると8割が反スポーツ的行為とラフプレイとなっており、試合が荒れるというよりは流れから生まれた接触からのカードといったところでしょうか。

最多退場カード、サガン鳥栖vsアビスパ福岡

 退場の方は5カードとも2試合に1人が退場するペース。最も多かったのは九州を代表するダービーの1つであるサガン鳥栖vsアビスパ福岡でした。退場の方は5カードとも2試合に1人が退場するペース。06年以降の13試合でレッドカードは7枚。そのうち6枚が福岡で、乱暴な行為による退場が3回、イエローカード2枚による退場が3回となっています。鳥栖の1回は得点機会阻止によるもの。

 警告、退場ともにランクインしたのは柏レイソルvs鹿島アントラーズです。退場は全てイエローカード2枚によるものでした。警告理由を見ると柏側に異議や遅延行為といったプレーと直接関係ないものが目立ちます。

 試合が荒れる要因として考えられるのは主審か選手・スタッフのどちらかがほとんどだと思いますが、印象としてはやはり主審が犯人とされてしまうことが多いです。ただこうやって1試合だけではなく対戦時全体の傾向としてこのようなデータが出た場合、主審が原因とは言えなさそうですね。「主審とデータ」については幾つか思うこともあるので、どこかで書ければと思っています。

 時を刻むとともに選手、スタッフが変わりチームも変わるわけですが、対戦成績が偏ることがあるのと同様に、得点数や警告、退場にも傾向があるようです。もしこれらの対戦カードの試合を見る機会があればこの辺りにも注目して見ると面白いかもしれません。

Image on top by ©iStockphoto.com/palau83


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Soccer D.B. 管理人:ワールドカップなどの国際大会から、Jリーグ、JFL、大学サッカー、高校サッカー、ユースまでカバーした出場記録データベースを作ってます。