誰からも嫌われる人は。
かなり個性的なものの考え方をするからだろうか、大抵の人からは嫌われる。十人のうち八人からは嫌われる。
だが、あながちこれが悪いとも思えなくなってきた。
世の中には、周囲の人ととてもうまく付き合う人がいる。どんな環境にも順応し、どんな人とも仲良くできる人がいる。私からみれば、うらやましい限りだが、どういうわけか、そんな人は強い愛情からは縁遠いようである。
電機部品会社で同僚だったYさんは、仕事の覚えが早く、しょっちゅう仲間から「飲みに行こうよ」と誘われるような人気者だったが、お見合いを何度も繰り返したあげく、独身が続いていた。清掃会社で同僚だったTさんも、誰とも上手に付き合い、ほぼ欠点のない人だったが、誰かから強烈に愛されるという経験はないようだった。
誰ともうまくやっていける人というのは、案外、強い愛情には縁がないのかもしれない。これは異性愛に限ったことではなく、友人関係についてもいえる。みんなとうまくやっていく人いうのは、ある特定の人から強い好意を受けることはないように見える。
嫌われる人には、チャンスがあるように思える。多くの人から嫌われる人は、ごく少数の人から強く愛される可能性がある。これは嫌われている人を慰めるために考えたことではなく、私の人生経験からいえることだ。十人のうち九人から嫌われるような人は、残りの一人から強く愛されるような人なのではないか。
個性がない人ほど、周囲とうまくやっていける。個性が強い人ほど、周囲からは浮いていく。それはたぶん事実だと思う。個性が強い人は、たしかに周囲と衝突することが多いし、嫌われる可能性も高くなる。だが、ごくごくわずかの人からは、強い興味を示されることがある。私も出会った人の八割がたからは嫌われてきたが、今思い返してみると、たしかに少数の人からは強い好意を寄せられた。そう思うと、多数の人から嫌われることは、それほど不幸なことではないようにも思えるのだ。実際、誰とでもうまく付き合える人は離婚することが非常に多く、「変な人」「変わってる」などと言われている人は、パートナーといつまでもうまくやっている人が多い(私の周囲に関しては)。
多くの人から嫌われる人には、可能性がある。ごくわずかな人から強く愛されるという可能性だ。
ここに書いたことは、たぶん事実だと思う。
6月 18th, 2013 at 12:30 PM
気まぐれに、コンニチハ。
私は、あまり、@@の法則とかは信じなくて、全ての事は偶然の集積なのさ
とかなり虚無主義なんですが、、、(自分自身を例外者と感じているため)
今回の二条さんの所感「多くの人から嫌われる人には、可能性がある。ごくわずかな人から強く愛されるという可能性だ。」には、うんうん、そうかもね。と結構頷いてしまいました。
二条さんの半生をまとめて聞いていると、そうなのかもと思えてきます。
6月 19th, 2013 at 2:13 AM
kyotosometimeさん
気まぐれですねコンニチハ。
そうですか。頷いて頂けましたか。
そういえば、もう「半生」といえるほど生きてしまいました。人生って短いですねえ。
でも、すべては偶然の集積というのも説得力ありますね。
9月 24th, 2013 at 7:57 AM
初めまして!
確かに、多くの人間から嫌われている者は、一部の者から支持されることがありますね。
その一部の者の中に有力者がいた場合、出世することもありうるわけです。
憎まれっ子世にはばかるという格言がありますが、現実をよく観察されたものとして頷いています。
また、ドイツに『誰の友にもなろうとする人間は、誰の友人でもない。』という名言がありますが、
何処の国でも人間模様は同じみたいですね。
9月 26th, 2013 at 11:08 PM
クラリオンさん
はじめまして、こんにちは。
そうなんです。多くの人から嫌われる人は、ごく少数の人から関心を持たれるんです。
ドイツの名言は、すごく説得力がありますね。