「サムスンのソフトウエア開発力は初級者レベル」

 サムスンはグループのソフトウエア開発者の実力を独自検証したところ、半数が「初級レベル」にすぎなかった。世界最大のインターネット企業、グーグルの入社試験を受けたとすれば、合格できるのは1-2%だけで、グーグル並みの問題解決能力を備えた人材は上位6%しかいないことも分かった。

 サムスンはソフトウエア競争力が劣る主因として「硬直した企業文化」を挙げた。

 上下関係が厳しいサムスンの社内文化が社員の自由な意思疎通と創意性を阻害していると言える。最近サムスン電子が従業員同士を肩書きではなく、「○○さん」と呼ぶことにしたのも社内文化革新の一環だ。こうしたサムスンの変化は李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が主導しているとされる。

 こうした反省に対し、サムスン周辺では「さらに一段階発展するため、恥部をさらけだした勇気ある決定だ」と評価する声がある一方、「会社の責任を棚上げし、社員批判ばかりしている」という不満も聞かれた。

 サムスン幹部は「ハードウエア中心に成長したサムスンが今後ソフトウエアで競争力を持たなければ、没落は避けられないという危機感を反映している」と指摘した上で、「外部からは自己批判が逆効果に見えるかもしれないが、これをきっかけとして、ソフトウエア能力の強化に向けた思い切った変化に取り組む」と語った。

 サムスンは実際に水平的な組織文化を広める一環として、高級ソフトウエア人材の育成に向けた「専門家トラック」の新設、実力重視の昇進制度導入などさまざまな制度見直しに取り組む方針を明らかにした。

朴淳燦(パク・スンチャン)記者
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