打たれ弱い性格。

叱られては辞めるということを繰り返してきた。多少の叱責には耐えるのだけど、大勢の前での叱責というのは私にとっては耐え難いほどつらく、職場を去るという方法でしかしのげなかった。だが、どんなにいい職場でも、叱られない職場はない。三ヶ月から一年というスパンで辞めることを繰り返して、この歳になった。

たまに親切な人がいて、

「そのうち自分に合った仕事が見つかるよ」

などと言ってくれるのだが、叱られては辞めるということを繰り返していたら、自分に合った仕事が見つかる前に死ぬほうが先になる。二つや三つの仕事がつとまらなかったのならまだ言い分もあるけど、三十以上の仕事がつとまらないとなると、自分に責任があるとしか思えない。働いたなかには、妙に殺伐とした職場や雰囲気の悪い職場もあって、それは職場のほうに非があると思うのだけど、なかには悪くない職場もあった。そんなところでもつとまらなかったのだから、問題は職場にあるのではない。打たれ弱い私に責任はあるのだ。

世の中には打たれ強い人というのがいて、ちょっとやそっとの叱責にはびくともしない人がいる。なかには、職場のみんなからバカにされているのに、毎日きちんと出勤している人もいる。

私も打たれ強い人になりたくて、叱責や嘲笑には耐えるようにしているのだが、打たれ強くなるどころか、年々打たれ弱くなっているような気がする。何度も叱られていれば、そのうち打たれ強くなるだろうと思っていた私が間違っていて、現実は、叱責のストレスが蓄積されていって、よけいにナーバスになるだけだった。

これは私の感想なのだけど、「打たれ強さ」というのは先天的なものであって、根性や経験では克服できないものなのではないか。人間の特性には、努力で直せるものと直せないものがある。「打たれ強さ」というのは生まれつきであって、本人の意思では直せないものなのではないか。

「打たれ強い人間になろう」と思って数え切れないほど多くの職場で働いてきたけど、「打たれ強い人間」になるどころか、社会から撤退してひきこもりになった。その経験上、打たれ強さは本人の意思では改善できないと結論を下している。

世の中には打たれ弱い人が沢山いる。そんな人たちは、毎日をどうやってしのいでいるのだろう。とても気になる。

10 Responses to “打たれ弱い性格。”

  1. DOT35 Says:

    はじめまして、35歳の10年近い、ひきこもりです。
    外には出れますが、世間体が怖くて、昼間は家にいます。
    20代に6年ほどの肉体労働のパートしかやってません。
    そこの職場は元ヤンキーが上司で、少ない時給でこきつかわれ、体調を崩しましたが
    よそに移ろうという行動を起こせませんでした。
    また就活も怖かったですし、新しい仕事や人間関係に適応していくことが怖かったのです。
    嫌でしたが。慣れたことのほうが楽だったのです。、結局、スキルも金も貯まりませんでした。
    10年親の仕送りで一人暮らしでしたが、ついにその仕送りも止められました。
    ブログ主様は、自分のことを打たれ弱いと言っていますが、
    18歳から10年間、親に頼らず働いて自活した経験があるのですから、
    できないひきこもりから見れば、相当凄いことですよ。

    私は最近何度か就活してみましたが、ろくに話もできず、今では面接に応募することも怖いです。
    やればやるほど怖くなります。
    ブログ主様のように、面接に落とされない物腰というか対応力が羨ましいと思っています。

  2. あい Says:

    コメント3度目です。やっぱり似ていますね。辞め方も。
    私もどちらかというと打たれ弱い性格です。指摘され、私も上司に指摘し、喧嘩になり辞めた会社が
    複数あります。黙って耐えるっていうのが無理でそれが原因でひきこもりになりました。
    でも辞めた方が勝ち組になるっていう考え方の人って結構いますよ。続ける方が負け組だって、言って
    た人がいました。考え方色々あるんですね。辞めてから感じましたが実際そうなのかもしれません。
    だから無理に打たれ強い性格になろうと思わないで、ありのままでいいんじゃないかなって最近そう思い
    始めました。(これは主観です。)打たれ強いと逆に疲れてしまう可能性もあるんじゃないかと。
    これはあくまで私の意見ですので賛同して頂けるかは不安ですが、こういう考えの人もいるって受け取って下さいね。

  3. 夏のトナカイ Says:

    二度目です。
    打たれ弱い性格、私もそうです。
    これは、結構生まれつきのような気がします。しかも、生まれ育った環境が余計に増進させたように感じます。勝手な考えですが。
    でも自問自答した時に、結局自分は生き延びるために、その場を逃げることを決めたんだと思うようになりました。だって、結構打たれ弱い人で頑張り続けてる人、私の周りでは早死にしてますよ。
    だから本能的にかつ自己防御的に生きていると考えてます。人それぞれ精神的な許容量が決まっていると思います。
    まぁ、結果的に社会適応出来なくなるということになるんですけどね 笑
    でも…ほんと辛いですよね。この現状、辛いです。

  4. 非24時間睡眠覚醒症候群 Says:

    はじめまして。

    私の場合、騒音生活がたたって、普段から辛い状態になりました。
    1日のうち8時間、騒音にさらされると、残りの16時間も「打たれ弱い」状態になります。他にも、注意散漫、疲労、イライラ、他人に対する(面倒見切れないよといった感じの)冷たい態度、などが生じます。
    ともかく、中年引きこもりは、何かしら連帯して行かなければならないような気がします。といっても、まあ、適当に話をするだけなんですけど。

    昨日も20時間ぐらい寝てました。起きていても、辛いので横になるしかないような状態です。今日は、十分に寝たせいか、さすがに調子がいい。逆に暇を感じるぐらいです。

    で、まあ、正直なことをいってしまうと、つまらない生活をしているわけです。
    しかし、仮に、今日どこかで人に合う約束があるとすると、ちょっと落ち込むわけです。落ち込むというか、暗い気分なんですね。常に、普段から。騒音生活を経験してしまったあとは、常に暗い気分なんです。で、人に合うのが、けっこう面倒なんです。でも、さすがに、こういう生活も長くやっていると、寂しくなる。

    年齢の問題はけっこうでかいですね。40代ともなるとけっこう苦しいな。というのが私の感想です。

  5. 二条淳也 Says:

    DOT35さん

    はじめまして、こんにちは。

    DOTさんもひきこもりですか。それにしても、ヤンキー上司の下でよく六年もつとまりましたね。私ならそんなに続きません(笑)。

    でも、慣れたところのほうが楽というのはよく分かります。新しいところへ行くというのは勇気がいることですからねえ。

    お互い、自分に合った仕事が見つかるといいですね。

  6. 二条淳也 Says:

    あいさん

    こんにちは。

    上司に指摘って、私も同じです。報復として、上司に指摘してやりたくなるんです。

    「職を転々とする」という表現があるように、日本社会では、男性が職業を変えることをよしとしない風潮がありますから、ちょっとつらいです。

    でも、あいさんの意見は、なかなか面白いと思いました。

  7. 二条淳也 Says:

    夏のトナカイさん

    こんにちは。

    ホント、打たれ強さって生まれつきですよね。。。

    たしかに、自己防衛として逃げることは正解かもしれませんね。頑張ると早死にするというには、妙に説得力がありますね。

    打たれ弱い人間でも生きていける社会になって欲しいですね。

  8. 二条淳也 Says:

    非24時間睡眠覚醒症候群さん

    はじめまして、こんにちは。

    なるほど、たしかに中年ひきこもりは連帯しなければならないかもしれませんね。

    ひきこもりの高齢化は待ったなしの段階まで来ていますから、なんとか手を打ちたいですね。

  9. 亜紀 Says:

    こんばんは。

    >日本社会では、男性が職業を変えることをよしとしない風潮がありますから、ちょっとつらいです。

    男性に限らず女性もですよ。しかも女性の場合1人でも辞めると他の女性までもが叩かれますからね。女性は連帯責任です。
    男性が辞めたり何か失敗しても「これだから男は駄目なんだ」という人はなかなかいませんが、女性の場合は「これだから女は〜」とネチネチ言われますからね。
    それが日本社会という名の男性社会ですから致し方ないので諦めていますが。

  10. 二条淳也 Says:

    亜紀さん

    こんにちは。

    「だから男はダメなんだ」と言う人、すごく多いですよ。特に女性は男性に対して対抗意識を持っていることが多いので、少しでも男性の弱さが露呈すると、どんどん叩いてきます。

    女性は連帯責任というのは、興味深かったです。

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