韓国政府「韓日首脳会談の可能性は高くない」=朝日新聞の報道を否定

 日本政府が今月15・16日の両日にモンゴルのウランバートルで開かれるアジア欧州会議(ASEM)で、慰安婦問題の韓日合意履行を進展させるための韓日首脳会談を推進していると朝日新聞が5日、報じた。しかし、韓国政府は「首脳会談の可能性は高くない」としてこれを否定した。

 同紙によると、今回の韓日会談は日本政府側が先に持ち掛け、韓国側は慎重に検討する姿勢を示しているという。会談が実現すれば昨年12月の慰安婦合意以後、朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相が向かい合って座る2回目の会談となる。両首脳は今年3月、米ワシントンで会談して慰安婦合意の完全な履行を再確認した。

 同紙は「首脳会談が今月に実現した場合、安倍晋三首相と朴槿恵(パク・クネ)大統領が慰安婦問題の解決に向けた考えをあらためて伝え合い、まだ実現していない10億円の拠出と(ソウルの日本大使館そばにある慰安婦問題を象徴する)少女像の移転について、双方の意思を再確認することになりそうだ」と伝えている。

 しかし、韓国政府は北朝鮮の核問題に関する協力体制などの懸案議論は可能だが、日本政府が少女像撤去などを議題にしようとするなら、会う必要はないという見解を持っている。慰安婦合意の後続措置をめぐり、国内で議論が続いている中、首脳会談を開けば、政府にとっては負担ばかり増すということだ。大統領府の鄭然国(チョン・ヨングク)報道官は同日、「現段階で韓日首脳会談を推進しているということはない」と述べた。

 別の政府関係者も「多国間会議の場で朴大統領と安倍首相が遭遇する可能性はあるが、別途に会談の場を設ける準備はしていない」と語った。

東京=金秀恵(キム・スへ)特派員 , 李竜洙(イ・ヨンス)記者
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