友情が続かない。
学生時代、孤立しがちだったけれど、なかには親しくしてくれる人もいて、完全な孤立からは逃れられた。私と親しくしてくれるのは、クラスで三人程度であり、それ以外の人とはほとんど接触がなかったのだが、それでもその三人がいてくれたおかげで、かなり救われた。
だが、学校を卒業した途端に、交友関係はプッツリと途絶えた。これは学生時代に限ったことではなく、社会に出てからもそうだ。今まで三十以上の職場を転々として、そのたびに友人らしきものが出来るのだけど、いつだって職場の中だけの関係なのだ。職場を辞めた後も付き合いが続くということが、全くないのだ。
なかには電話番号を交換するような仲の人もいて、私から電話をかければいいのだけど、勇気がない。こっちが電話をかけても、相手が面倒くさそうに答えたことが、今まで何度もあったからだ。
高校を卒業してから五年ほど経ったある日、当時のクラスメイトに電話したことがある。休み時間中に下らない会話をした仲であり、こちらから電話をかければ喜んでくれるに違いない。そう思って電話をしたのだが、いざ電話が繋がると、
「なんだ、お前か」
と、興味のなさそうな返事が返ってきた。「久し振りに会おうぜ」などという返事を期待していただけに、これには少なからずショックを受けた。私のほうは彼に対して友情めいたものを持ち続けていたのだが、相手は私のことなどもう「知人」ですらなかったのだろう。
学校や職場を辞めると、付き合いも一気になくなる。私以外の人がどうなのかは分からないけれど、私に関してはそうだ。友情(と私が思い込んでいたもの)が、全く続かないのだ。
職場の辞め方にも問題があったと思う。
私の場合、職場でイヤなことがあると、突然「今日で辞めます!」と宣言して、次の日から来なくなる。こんな辞め方をしていれば、同僚たちだって私と付き合いを続けようとは思わないだろう。また、辞めるということが、職場によってはある種の「裏切り」のように捉えられるため、「脱落者扱い」をされることもあるのだ。
学校や職場を離れても、友情が続いている人が羨ましい。
そして、羨ましいと思いつつ、アドレス帳に書いてある電話番号に電話をかけられない自分がいる。
6月 23rd, 2012 at 12:30 AM
いつも拝読してます。
二条さんは自己卑下しているようですが、素直な気持ちをブログに綴っているのを
読んで感心しています。そして多くの読者にも何かが伝わっていると思いますよ。
「うつ」についてたいへん的確な意見のブログをご紹介させて頂きます。
(自分はこのブログの読者で本人ではないです。)
6月19日からの記事です。参考になればと思います。
http://blog.goo.ne.jp/namagusabose
6月 25th, 2012 at 6:43 PM
らららさん
いつも読んで頂いて、ありがとうございます。
読者の方に、何かが伝わっていると書いて頂いて、嬉しく思いました。感心できる記事ばかりじゃないと思いますが、これからもよろしくお願いします。
紹介して頂いたブログの記事、興味深く読ませて頂きました。