セーフティネット。

一説には、ひきこもりは全国に百万人以上いると言われている。実際的な対策を立てなければ、このほとんどは福祉へ移行する訳で、これは国にとっても、ひきこもり当事者にとっても、不幸なことになる。

現状としては、親がいなくなったひきこもりは、精神障害者として、生活保護の対象にならざるを得ない。だが、これが合理的な対処方法だとは、どうしても思えない。

生活保護になれば、一応、生活のめどは立つが、その代償として、陰惨な自己嫌悪と強烈な屈辱、そして激しい社会的糾弾を受け入れなければならない。

だが、これらをかわす方法がある。

自宅でできる仕事を開拓することである。

ひきこもりに限らず、人間関係が不器用で、毎日苦しんでいる人が沢山いる。「月曜日が来るのが怖い」「会社に行くのが怖い」……そう思っている人が、世の中に沢山いる。だが、多くの人は「仕事を辞めたら生活保護になってしまう」という恐怖を感じ、毎日首の皮一枚で就労に耐えている。

だが、「会社勤めがダメになれば、自宅で仕事すればいいや」と考えれば、どれだけの人が楽になるだろう。自宅就労が実現すれば、月曜日の憂鬱もかなり軽減される訳で、人間関係の下手な人にとっては、まさしく希望の光になる筈である。

いきなり自宅で月に二十万稼ぐことは無理である。

だが、一ヶ月一万円なら、どうだろう? それは案外、なんとかなるのではないか。

まずは自宅で月に一万円稼げるような環境を作り、そこからその環境を発展させていく。そのようにすれば、あながち自宅就労は夢ではないと思うし、国の財政を逼迫させている生活保護問題も、多少は緩和される筈である。そしてパソコンの普及は、それらを可能にさせている筈なのだ。

「仕事を辞めたい。でも、生活保護なんて絶対にイヤだ」

そう思いながら、毎日苦しい日々を送っている人が沢山いる。今はなんとか耐えているけど、来月、来年も耐えていられるか、分からない。そんな人が、世の中には沢山いる。

そんな人たちが福祉に移行しないためにも、自宅でできる仕事の開拓は、緊急の課題だと思う。

ひきこもりの私から見れば、「生活保護」ではなく、「自宅就労」こそが、セーフティネットだと思うのだ。

2 Responses to “セーフティネット。”

  1. あい Says:

    私も勤めていた時は仕事に向かう通勤途中に「行きたくないな」と思いながら出勤していました。1日がおわると”また明日も行かなきゃ”というプレッシャーもあります。再就職を考えていますが自宅で出来る仕事があればその気苦労もなくなりますょね。もっと職の幅が広がるといいですよね。

  2. 二条淳也 Says:

    あいさん

    通勤途中って、ホント、憂鬱ですよね。一日が終わったら、もう翌日へ向けてのプレッシャーがかかる。つらいですよね。

    自宅就労は、すべての人にとっての可能性だと思います。

    福祉や自殺の方向に行かないためにも、自宅でできる仕事を早急に開拓したいですね。

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