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【コラム 撃戦記】

ボクシング五輪→プロ組に光を

2016年7月6日 紙面から

 蝶のように舞い、蜂のように刺す−。キンシャサの奇跡で復活したボクシングの元ヘビー級世界王者モハメド・アリさんが逝って1カ月が過ぎた。アリさんとは現役引退後、取材を通して会う機会が2度あった。不自由な体でカード手品を披露したり、ファイティングポーズからジャブを放っておどける姿が、今でも忘れられない。

 アリさんは1950年ローマ五輪ライトヘビー級金メダリスト。世界的に見てボクシングほど五輪金メダリストからプロ転向が注目される種目はない。日本人では64年東京五輪バンタム級の桜井孝雄さんと12年ロンドン五輪ミドル級の村田諒太(帝拳)がいる。桜井さんは世界挑戦に失敗し、東洋王者のまま引退した。

 今、夢の途上にいるのが村田だ。米ラスベガスで23日にプロ11戦目を行う。年内に世界を狙うための前哨戦だ。すでに万全の状態に仕上げているようで、体調は良さそうだ。ただ、金メダリストが目指す日本人初の世界王者にメディアの露出が少ないのが、少しばかり残念だが。 (格闘技評論家)

 

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