働く理由。
極めて短い時間だけれど、パートのような仕事をしている。他の人がどう思っているのか分からないが、自分なりに一生懸命働いているつもりだ。
だが、私が一生懸命働くのは「怒られたくない」という理由が主なような気がする。
これまで三十以上の仕事をしてきたけれど、「どうやったら怒られないか」ばかりを考えてきたような気がする。
働いているあいだ、私はつねに周囲の目を意識している。
(こんなやり方では周りからできない奴だと思われるかも)
(こんなミスしていたら、周りから使えない奴だと思われるかも)
そんなことばかり考え、周囲からマイナスの評価を下されたくない一心で働いてきた。だから、働くことが楽しいと思ったことは、ただの一度もない。私にとって働くことは、周囲から自分の労働能力を検査されることであり、人間としての価値を評価されることだからだ。
特に新人として職場に入った当初は地獄で、つねに「怒られませんように」と祈りながら仕事をしている。
怒られるとそれに発憤して頑張る人がいるというが、そんな人の存在が私には信じられない。私は怒られると萎縮して、ますますミスが増えるタイプの人間である。ある工場で、流れてくる鉄板がうまく掴めず、一度激しく叱られたことがあった。すると次から、「叱った人が見てる。なんとかうまくやらないと」といった恐怖が私の中を占めてしまい、ハラハラドキドキして、結局同じ失敗を何度もしてしまった。「仕事をうまくやろう」という気持ちではなく「怒られたくない」「恥をかきたくない」という気持ちだけで仕事をしているので、失敗が極端に怖いのである。
職場で叱られるということは、私にとって、単なる叱責行為ではない。私の自己価値を脅かすものであり、怒られると正直、全存在が否定されたような気になる。また、怒られた姿を見られたということが、惨めさをさらに増幅させ、なんとなく周りから浮いたような気になる。実際、みんなの前で叱られると、次の休憩時間から、うまく会話の輪に溶け込めなくなる。
「怒られたくない」
「恥をかきたくない」
そんな気持ちだけで働いているので、こんなことがあと数十年続くかと思うと、本当に気が遠くなるような想いがする。
だが、私はおそろしく不器用で飲み込みが悪いので、どこへ行っても怒られる運命なのだ。
6月 6th, 2012 at 1:00 PM
私も全く二条さんと同じ理由で普通に就職出来ません。怒られたくない&人間関係が苦手という理由の他に、身体が虚弱で疲れやすく長時間労働に耐えられないというのもありますが・・・(本当に社会不適応女ですよねorz)
ただ一人で出来る仕事を見つければそのような問題は全て解決するような感じはします。
ラーメン屋の記事についても共感です。店員がやたら私のことを覚えてたり(前に頼んだメニューやらも記憶してるんですよ・・汗)「久しぶりですね」とか馴れ馴れしく声をかけられると途端に店に行きにくくなってしまいます。一人で無言で食事するのが心地よいと思う女性って、やはり少数派なんでしょうか?
6月 6th, 2012 at 7:39 PM
憂愛さん
憂愛さんも、私と同じ理由で就職できないタイプですか。疲れやすいとのこと。私もまったく同じです。なんか、365日身体がだるいんですよね。いつも両脚が重い感じ。ただ、これは「働きたくないんだろ」と言われ、理解されないので、他の人には言わないのです。。。
ホント、私たちのような人種にとって、自宅就労は一刻も早く開拓すべき分野ですよね。そうでないと、人間関係が不器用な人はどんどん潰れていってしまいます。
お店の常連になると、とたんに居心地が悪くなる。憂愛さんもそうですか。メニューまで覚えられてしまうと、さらに行きづらくなりますね。
最近は、一人で無言で食事したいと思う人のほうが多いようですね。群れている女性ばかりが幸福そうに見えますが、一人でいる女性も、その人なりの幸福を味わっていることを、周囲は理解すべきでしょうね。
※憂愛さんの5月26日付けのブログ、興味深く読ませて頂きました。今度は親子関係のことも「書ける範囲」で教えて下さいネ。