ＤｅＮＡ山口、両リーグ最多で今季３度目の完封

　ＤｅＮＡの山口が今季３度目の完封勝利。変化球が切れ、３安打９三振だった。２回に高城の適時打で先制すると、５回は倉本のソロ、８回は関根のスクイズと効果的に加点した。ヤクルトは投打に力負け。山中は７敗目を喫した。

　ＤｅＮＡの山口が両リーグ最多となる今季３度目の完封勝利で６勝目。「自分の強いボールを投げることだけ考えていた。粘りのピッチングができてよかった」。納得の表情で汗をぬぐった。

　ポイントは今季１０打数５安打とカモにされていた１番坂口だ。「ちょっと攻め方を変えた」。最初から多彩な変化球を織り交ぜるのではなく、真っすぐをファウルさせて追い込み、勝負球として効果的に変化球を使う。３打席連続三振を含む４タコに封じ、ツバメ打線を黙らせた。

　６月前半に２試合連続完封勝利も、その後は２連敗。「先頭をずっと出していたので流れを引き寄せられなかった」。反省を生かして先頭打者の出塁を１度も許さず、ゲームを支配した。

　今季初となる９連戦の初戦の先発マウンド。「チームに勝ちをつけ、リリーフ陣を休ませられてよかった」。ラミレス監督の掲げる「前半戦５割ターン」の実現には７勝２敗が必要。「完投はもっと増やしたい」と話すスタミナ自慢の右腕が、その可能性を高めた。

　　（小林孝一郎）