自宅でできる仕事の開拓。

先日、「ひきこもりを抜ける仕事づくり」という発表会を行った。発表後、個別の相談会をしたのだが、そのなかで、家族がひきこもりだという男性が来た。

その方は、ひきこもりを支援するために、自宅でできる仕事の開拓を考えているそうだ。テープ起こしなど、ひきこもりでもできる仕事を作っていきたいのだという。

正直、素晴らしいアイデアだと思った。ひきこもりの悩みは、その過半が経済問題である。親の老いを目にして、これからどうやって生きていくか、それがひきこもりたちの最大の悩みである。なんとかして生きていかなければならないけど、社会で他人と協調しながら働くのは難しい。そんなひきこもりたちにとって、この方が考えている「自宅でできる仕事」は、文字通り、ビッグニュースである。

話を聞いていて、この方が正直で誠実なのは分かった。自宅でできる仕事も、たぶん家族を想ってのことだと思う。温かい家族愛が感じられて、羨ましい気持ちで話を聞いていた。

さて、課題は「軍資金が必要ないこと」と「事業を行う会社が健全なこと」それに「報酬の支払いが正当であること」だろう。内職を始めるにあたって「まず20万円用意して下さい」というような会社なら、ひきこもりたちはその金額でまずノックアウトだし、その姿勢に警戒を覚える。「お金を得るために仕事をするのに、どうしてこちらがお金を払わなければならないのか」という正当な疑問を感じるからだ。

自宅でできる仕事を探している人たちは、とても警戒しながら職探しをしている。仕事を探している人を騙そうとしている団体もかなり存在するからだ。

もし、前述した課題を乗り切れるなら、この方の取り組みはきっとひきこもりたちに明るい未来を示すものになると思う。外で三時間働けないひきこもりも、自室でなら八時間働ける。孤独に強いひきこもりには、自室でできる仕事はうってつけだと思うのだ。

時間の関係上、この方とはあまりお話できなかったけど、私はこの方の取り組みにとても期待している。

自宅でできる仕事があれば、数十万人いるひきこもりたちは、一斉にその仕事に取り組もうとするだろう。

ひきこもり特有の真面目さと誠実さをもって――。

2 Responses to “自宅でできる仕事の開拓。”

  1. 憂愛 Says:

    私自宅で仕事してますよ♪
    占いの原稿書いたり、電話相談したりが主です。ただ、その職業につくまではスクールに通って、お金と時間は投資しましたね。勉強もそれなりに大変だったわりに、給料は雀の涙だしSOHOも厳しいもんです。

    あと女性はアダルト系のチャットレディなどありますが、そちらもあまりお金にならないです。あと男性は働けないし・・。

    自宅で出来る仕事、私ももっと探したいです。

  2. 二条淳也 Says:

    憂愛さん

    へー、憂愛さんは、ご自宅で占いの仕事をされてるんですか! お給料は少なくても、自宅で仕事をされていること自体は、とても憧れます。

    まともな内職とか、どうやって探せばいいんでしょうかねえ。。。

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