(鉄郎)負けたんだ。
だから戦争は終わりだ。
(常子)できる。
できるわよ!できる!
やりたい雑誌をようやく作る事ができるかもしれない。
その希望に心躍る常子でした
かか!いらっしゃい!いらっしゃい!
長かった戦争が終わったあの夏の日から半年。
国民は新たな戦いを強いられていました。
食糧や物資などありとあらゆるものが不足していたため闇市に人々が群がり一日一日を必死に生きていました。
それは常子たちも同じで…
鞠ちゃんとよっちゃんはあっち探してきて。
(鞠子)はい。
とにかく食糧を手に入れましょう。
かかと私はあっち探しましょう。
(君子)ええ。
お願いね。
(2人)はい。
(美子)小麦かお米が手に入るといいけど。
押さないで!常子行きましょう。
はい。
ちょっと…あっ…。
あ〜っ!痛っ…。
とと姉かか!どうだった?向こうも売り切れてしまったわ。
そっちは?全然駄目。
はぁ…今日も買えなかった。
ほかあたりましょう。
(2人)はい。
はい。
行こう。
・「普段から」・「メイクしない君が」・「薄化粧した朝」・「始まりと終わりの狭間で」・「忘れぬ約束した」・「花束を君に贈ろう」・「愛しい人愛しい人」・「どんな言葉並べても」・「真実にはならないから」・「今日は贈ろう」・「涙色の」・「花束を君に」・「花束を君に贈ろう」・「愛しい人愛しい人」・「どんな言葉並べても」・「君を讃えるには足りないから」・「今日は贈ろう」・「涙色の」・「花束を君に」
このころ戦争で職を失った人や外地からの引き揚げ者そして復員兵など日本各地で職を求める人々があふれかえっていました。
この影響を受けたのが女性たちで大学を出た鞠子といえども勤め先は見つかりませんでした。
君子と美子は着物の仕立て直しや縫製の仕事を請け負っていましたが稼ぎはあまりありませんでした
3冊で2円になります。
はい。
一家を支えていたのは常子が貸本業で得た僅かな収入でした
桑野健佑さんの全集ありませんか。
あ〜桑野先生は…。
はいどうぞかか。
いいからもっと食べなさい。
でもそしたらもう無くなってしまいます。
いいの。
ほら。
やっと食べ物にありつけても何が入ってるか分からないシチュー。
しかたないわよ。
お金もないんだし食べられるだけでよしとしなきゃ。
私がちゃんと仕事見つけられたらな…。
はい。
焦らなくて大丈夫よ。
うん。
はいかか。
(鉄郎)お〜お〜おい。
ここにいたのか。
あっどうでした?食べ物は?ああ…金もねえしこれが精いっぱいだ。
ほら。
鉄郎さんありがとうございます。
ありがとうございます。
でも…何日もつかな。
(鉄郎)どうすりゃいいんだろうなあ。
大蔵大臣は「1,000万の国民が餓死するかも」って言ってたしよ律儀に配給待ってた大学教授が餓死したって話もあるらしい。
戦時中から国の呼びかけ守って闇の食糧には手を出さず配給と庭の野菜だけで生きようとしてたらしい。
配給なんて知らせが回ってきてもお店に行ったら売り切れだから…。
常子。
いい加減やめろ貸本なんて。
え…何ですか?急に。
あんなちっぽけな稼ぎのために続ける必要なんかねえだろ。
でも私は甲東出版を守るっていう約束がありますから。
んな事言ったってな食えなきゃ死ぬんだぞ。
けど仕事探そうったって見つからないんですよ。
んなもん本気で探しゃ…。
叔父さんは男だから分からないんです!女が働く場所はほとんどないんです。
仕事に就いていた人も復員してきた男の人たちに職を奪われて…。
簡単に仕事やめろなんて言わないで下さい。
分かったよ!うるせえな…。
入ったよ!新しい雑誌入ったよ!早いもん勝ちだ〜!カストリ雑誌でもあんなに…。
今は内容どうこうより本全般が売れてるらしいわ。
みんな娯楽に飢えてるのね。
(鉄郎)常子。
はい。
出版社にいてよかったなあ。
えっ?何でもいいから本作って出せ。
さっきはやめろって言ったのに。
俺が言ったのはみみっちい商売はやめろって話だ。
見てみろよ。
今本出しゃ売れんだぞ。
早く出版再開しろ。
そうは言っても今は私一人ですから…。
おはようございます。
おはようございます。
寒さ厳しいある日の朝…
静かにしろ。
(鍵が落ちる音)金を出せ。
五反田さん?そうですよね?何だ。
分かっちゃったか。
戻ってらしたんですね!お帰りなさい。
ああ。
ただいま。
一人で留守番させて悪かったね。
ご無事で何よりです。
まあ年だったのが救いだったよ。
体は苦しかったけどね。
ずっと青森の大湊の基地にいたんだ。
編集者って事で速記要員にさせられてそれ以外の時間はずっと上官のために風呂の準備さ。
フフッ…。
社長も相田も間もなく戻ってくる。
えっ。
富樫は療養中だがいずれ復帰すると手紙が来た。
皆さんご無事だったんですね。
おいおい泣くなら僕の胸で…。
結構です。
フフフ。
これで作りたい雑誌を作れるね。
はい。
ありがとう。
いよいよか…。
ひとつき後には相田続いて谷が復員しました
(谷)何だか妙な感じだな。
また皆さんとこうやって話し合える日が来るなんて…。
記念すべき再出発の日ですね。
(相田)ここは慎重に企画会議は時間かけてやりましょう。
いやそうはいかん。
今国民は心底活字に飢えている。
長い間の統制で自分たちが読みたかったものを読めなかったからね。
俺も現地で文字のありがたみを感じたよ。
慰問袋に入っていた面白くもない本だけど読書の時間だけはつらい事を忘れられた。
人間は飯を食うだけじゃ生きていけないんだって。
私も実感しました。
闇市で本に殺到する方々や戦時中本を借りに来て下さる方々を見ていて。
だから雑誌を出すのは早い方がいい。
7月の発刊を目指す!えっ…いやしかし紙もなければ原稿も何もなし。
昔世話になった先生の多くは戦死か行方不明で…。
お前の小説があるじゃないか。
はい?小説?
(谷)こいつ本当は小説家志望なんだよ。
えっえっえっ?
(谷)こう見えてロマンチックで美しい物語書くんだよ。
え〜。
書きためてあるのは知っとるぞ。
どうだ?自分の作品を世の中にそろそろ出してみては。
編集の仕事をしながらでもお前だったらできるだろう。
是非うちで連載してくれ。
ありがとうございます。
(谷)よし決まりだ!ほかにも数人話はつけてある。
「新世界」の再開に向けてすぐさま動き出そう!
(五反田相田)はい!あ…あの…。
新しい企画を立ち上げる訳ではないんですよね?ああ。
まずは今までやってきた文芸誌「新世界」ここにありというとこを見せつけねば。
確かにそうですよね…。
いよいよなんです!いよいよ!皆さんが戻ってくるのを待ってたかいがありました。
よかったわね。
また雑誌が出せる事になって。
闇市で見たようにワ〜ッて売れるんだろうね。
えっ…どうしようそんなに売れちゃったら。
フフフッ。
鞠ちゃんどうかした?具合悪い?大丈夫よ。
こうしてるとおなかすいてつらいのが紛れるから。
(鉄郎)なあ常子。
はい。
雑誌出せるって喜んでるが売れたらお前に金が入んのか?給料が倍になんのか?それは…。
いいか?お前の稼ぎで一家を養ってんだぞ。
もっと金稼ぐ事を真剣に考えろ。
・
(戸をたたく音)・ごめんください。
誰かしら。
あっ私が。
何か…?お久しぶりです。
えっ?卒業式の日以来だからもう9年ね。
綾さん?綾さんなのね?あ〜!え〜元気だった?常子さんもお変わりなくて。
綾さんだ!2016/07/04(月) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 とと姉ちゃん(79)「常子、出版社を起こす」[解][字][デ][再]
昭和21年。闇市は食料や職を求める人々でごった返していた。常子(高畑充希)は鉄郎(向井理)から、娯楽に皆が飢えている今、雑誌を作れば必ず売れるとあおられるが…。
詳細情報
番組内容
昭和21年。長かった戦争が終わり、闇市は食料や職を求める人々でごった返していた。常子(高畑充希)は、貸本業を続けながら甲東出版を守っていたものの、大学出の鞠子(相楽樹)ですら勤め先はなく、君子(木村多江)と美子(杉咲花)は縫い物などでわずかな収入を得ていた。そんな折、カストリ雑誌が爆発的に売れている光景を目の当たりにする。娯楽に飢えている今、雑誌を作れば必ず売れると鉄郎(向井理)からあおられるが。
出演者
【出演】高畑充希,相楽樹,杉咲花,木村多江,向井理,阿部純子,及川光博,山口智充,【語り】檀ふみ
原作・脚本
【作】西田征史
音楽
【音楽】遠藤浩二
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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