年齢や性別、結婚しているのか独身か、子どもはいるのか(何人か)、貯蓄はどのくらいあるのか、そして何より、この先どんな人生を歩もうとしているのか。
このようなことは、人によってさまざまなのは言うまでもありません。
そして、これらのことに応じて、必要な保険の種類や準備すべき必要保障額は異なってくるのです。
今回は、女性しかも独身の20代~40代の人について、保険見直しのポイントを解説したいと思います!
大学を卒業して就職し、社会人になるとすぐに、「保険を持ってこそ一人前」などと両親や親戚に勧められたリ保険販売員に勧誘されたりして、あまり考えずに保険契約したという人も多いのではないでしょうか。
ですが、保険は一生の買い物。
生涯を合計すると、数百万円もの保険料を支払うことになります。
さまざまなライフイベントが先に控えている独身女性だからこそ、不要な保障は省いて少しでも支払い保険料を節約したいところですよね。
まずは、今契約している保険がどんな保障内容なのか点検するところから始めましょう!
医療保険ですが、そこに特約などで無理に多くの保障をつけていないでしょうか?
例えば、女性疾病特約。
女性疾病特約とは、乳がんや子宮がんなどに代表される女性特有の病気になったときに、
入院費や入院中の収入減を保障する医療保険は、病気やけがになる可能性は生涯付きまとうものであるために、外すことを検討するのはなるべく後回しにしたいものです。(もちろん、過大な保障はいけませんが)
ですが妊娠すると、この医療保険に加入することが難しくなるのです。
というのは、女性は妊娠することによって、帝王切開や流産、妊娠中毒症などが発生して入院や手術をするリスクが高まるからです。
このため、妊娠中の女性は医療保険への加入を断られるか、加入できても「特定部位不担保」という条件が付きます。
また、多くの医療保険で「過去5年以内の入院や手術の有無」が告知条件となっていることにも注意が必要です。
帝王切開術などの妊娠に関係する手術も手術には変わりありませんから、帝王切開を経験したお母さんは5年間もの間、医療保険への加入が困難になるのです。
あなたが加入している保険、定期保険付き終身保険ではありませんか?
この保険は、主契約部分が終身保障で、定期保障が特約としてついている死亡保険です。
そして、例えば主契約の保障額が200万円、定期特約の保障額が1800万円で、「合計2000万円の死亡保障」などという売り文句で販売されているのです。
それでは、独身女性に必要な保険というのはどんな保険で、どの程度の保障額があれば安心なのでしょうか。
これは性別に関係なく、「独身」だというところがポイントになります。
結婚しておらず養育する子どもも持たないのであれば、あなたに万一のことがあっても、経済的に困窮する遺族はいないのではないでしょうか。
こうなると、必要な保険は次の2つに絞られます。
独身女性のための医療保険の保障額を考えるときに忘れてはならないのが、次の2つの制度です。
もちろん、ご両親があなたの収入で生計を立てている場合は、この限りではありません。
10年間などの一定期間のみ保障される定期保険に対し、終身保険はその保障が一生涯続くことになります。
そして当然ながら、人はだれしも何らかの形で必ずその生を終えるものです。
ですから終身保険は、解約しない限りは必ず保障を得ることができる保険だということになります。
このため、終身保険の保険料は定期保険よりもかなり割高になっています。
オリックス生命の死亡保険で比べてみましょう。
30歳男性、死亡保障額1000万円で保険料を算出します。
商品名 | 定期保険ブリッジ | 終身保険ライズ |
---|---|---|
保険料払込期間 | 60歳満了 | 60歳払済 |
保険期間 | 60歳満了 | 終身 |
月額保険料 | 2203円 | 1万8380円 |
終身保険の保険料の方が圧倒的に高額なため、これだけを見ると終身保険という選択は、とてももったいないように思えます。
しかし、終身保険は必ず保険金受取が発生する保険です。
このため生命保険会社は、この来るべき保険金支払いに備えて、契約が続行している間ずっと資金を準備しているのです。
そして、終身保険を途中解約した場合には、この支払準備金から解約返戻金が発生します。
終身保険の解約返戻金は、保険契約から数年間はゼロかあっても微々たるものですが、保険料払込期間が終了するとそれまで支払った保険料の総額を超えます。
特にこの傾向は「低解約返戻金型終身保険」でより顕著で、保険料払込期間は解約返戻金が総支払保険料を大幅に下回りますが、保険料払込期間終了後には大幅に上回ることになります。
例えば先ほどのオリックス生命『終身保険ライズ』(保障額1000万円)の場合、60歳までに661万6800円を払い込むことになりますが、払込期間終了直後の解約返戻金は771万2600円となり、払戻率は116.5%にものぼります。
終身保険は昨今の銀行預金金利と比べてもずいぶんと「高利率」だと言えますが、途中解約すると「元本割れ」してしまう点にだけは、注意が必要です。
日本にはかなり手厚い社会保障制度がありますが、実はこの制度は、就職して定年まで勤めあげ、その間に結婚し子供を育て、やがて老後を迎えるという人生モデルに沿って設計されています。
ですから年金制度の場合、夫婦2人分の老齢基礎年金(プラス会社員や公務員なら老齢厚生年金)を合わせて初めて、老後の生活が成り立つような金額に設定されているのです。
ですが現在は「おひとりさま」という言葉の流行が象徴するように、生涯未婚者も決して少なくありません。