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 日本はなぜ、2003年のイラク戦争を支持したのか。米国からはどんな働きかけがあったのか。当時、自民党幹事長だった山崎拓氏(79)に聞いた。

 ――03年3月20日、米国はイラクに侵攻しました。日本はなぜ開戦支持に至ったのでしょうか。

 在日米国大使館は、日本がイラク戦争に協力するよう前年から動いていました。当時は外交政策に対する自民党の発言権が強かったので、自民党本部に米政府の高官がよくやってきて、イラク戦争についての日米防衛協力を求められました。

 03年2月23日、来日したパウエル米国務長官と、公明党の冬柴鉄三、当時の保守新党の二階俊博両幹事長とともに米大使公邸で会いました。

 「武力行使を行う時は国連決議が必要だ」と私が言ったところ、パウエル氏に「イラクが大量破壊兵器を保有していることはもはや疑いようもない。新しい国連決議が取れない場合は、(湾岸戦争の武力行使を認めた90年の)国連決議678号、(イラクに無条件・無制限の査察などを求めた)1441号の併用で行く」「イラクの大量破壊兵器は、この地域の最大脅威となる」と説得されました。

 それで2月26日、私は小泉首相に「パウエル国務長官は、国連決議あるなしにかかわらずイラク攻撃に踏み切るつもりだ」と報告しました。首相は「日本の支持は(国連監視検証査察委員会がイラクの大量破壊兵器について国連安保理で委員長報告を行う)3月7日以降に決断したい」と話しました。

 その後は、米側の通告▽国家安…

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