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貴族のお坊ちゃんだけど、世界平和のために勇者のヒロインを奪います 作者:大沢 雅紀
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冒険者登録

一時間後
衣服が乱れ、髪型もぐちゃぐちゃになった婚約者たちが私室に入ってくる。
「……はあはあ!リトネ、子作りするぞ!」
「……ダメ!絶対邪魔する!」
「ええいっ!覚悟決めたよ!さあ、ボクを好きにしなさい!」
そういって入ってきた婚約者たちは、ぐうぐうと寝ているリトネを見てポカーンとする。
その隣でリンも気持ちよさそうにすやすやと寝ていた。
「……ま、まさか!」
「意外だったわ!」
「え?え?どういうことだ?もしかして、リンに先を越されちまったのか?い、いや、でも……」
三人は混乱して、目を白黒させる。
しばらくして、ふつふつと怒りが湧き上がってきた。
「起きろ!」
トーラが全体重をかけて、リトネに膝蹴りをかける。
「ぐはっ!」
いきなり蹴られて、リトネの目が覚めた。
「え?えっ?」
ベッドから起き上がったリトネは、三人の修羅と相対して混乱する。
「……なんでみんな怒っているの?」
おそるおそる聞くと、修羅たちが口を開いた。
「……リトネ。えっち」
「私ならともかく、まだ11歳のリンちゃんに手をだすなんて……」
「……これは旦那の趣味を矯正しないとな。少女に手を出すなんて、なんて野郎なんだ」
有無を言わさずリトネを縛り上げ、拷問部屋まで連行する。
「……ううん、おにいちゃん」
後には幸せそうに眠るリンだけが残されるのだった。

大陸の東南、『針の山』の近くに、冒険者が集まる町パラディアがある。
そこでは周りに魔物の領域で囲まれているので、狩が盛んだった。
「今日は大量だぜ。ウォークホエールを三匹もしとめた!」
足がある小さいクジラみたいな魔物を担いだ冒険者が歩く。
彼らはそれを冒険者ギルドに持ち込んだ。
「はい。買取は3アルです」
ギルドの受付嬢はにっこりと笑って金を支払い、魔物は手早く専門職によって肉や骨、ヒゲに至るまで無駄なく加工されていく。
そのほかにも武器屋や鍛冶屋が並び、所狭しと店を並べている。
「さあさあ、『針ネズミの槍』だ!今できあがったばかりの一品だぜ!」
「なんの!この『針山の鎧』をまとっていると、魔物が近寄ってこないぜ!」
商人たちは大声を上げて冒険者たちに売っているものをアピールする。
この町は全国から冒険者が集まる町として有名だった。
治安はギルドに雇われた冒険者たちによって保たれ、騒々しくも活気のある町として全国から人が集まってくる。
そんなある日、一人の少年が冒険者ギルドに現れた。
「冒険者登録を頼む」
ギルドの猫族の受付嬢は子供にしてはえらそうな態度だと思ったが、プロなのて笑顔を浮かべて手続きをした。
「えっと。名前はアベル様ですね。姓はありますか?」
「……今はない」
前髪で目を隠した金髪の少年は、不快そうに答える。冒険者ギルドにはわけありの者も多く来るので、受付け嬢も特に詮索せずに登録手続きを済ませた。
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