埼玉県富士見市で昨年5月、声を掛けた女子高生に暴行したとして、強姦致傷とわいせつ目的誘拐の罪に問われた元警視庁千住署地域課巡査部長の小野寺毅被告(35)=同県三芳町藤久保=の裁判員裁判で、さいたま地裁は10日、懲役10年(求刑懲役12年)の判決を言い渡した。
佐々木直人裁判長は判決で、言葉巧みにホテルに連れ込み脅迫、暴行したのは悪質だと指摘し「当時18歳の被害者が負った精神的苦痛は相当に大きい」と批判。事前にメモに記していた想定に沿って犯行に及んだとして計画性も認めた。
判決によると、昨年5月30日夕、富士見市内の路上で女子高生に「あなたが盗撮被害に遭っている。私は盗撮を防止するための仕事をしている」などとうそを言ってホテルに連れ込み「抵抗したら殺す」などと脅してカッターナイフを顔に突きつけ、後ろ手に縛るなどして暴行し、約1週間のけがを負わせた。〔共同〕