首相 遺族支援に全力挙げテロ根絶に取り組む

首相 遺族支援に全力挙げテロ根絶に取り組む
安倍総理大臣は、バングラデシュで起きた人質事件で亡くなった日本人7人の遺体が帰国したことを受けて、関係閣僚会合を開き、遺族の支援に全力を挙げるとともに、国際社会と連携しテロの根絶に向けて取り組んでいく考えを強調しました。
バングラデシュで起きた人質事件で亡くなった日本人7人の遺体が、5日朝に遺族と共に政府専用機で羽田空港に到着し、現地対策本部で指揮を執った木原副大臣も帰国したことを受けて、政府は総理大臣官邸で、関係閣僚会合を開きました。
会議の冒頭、出席者全員で犠牲者に黙とうをささげたあと、安倍総理大臣は「非道かつ卑劣極まりない許しがたいテロに対し、改めて心の底からの強い憤りを覚えるとともに、断固として非難する。ご家族のお気持ちに寄り添い、引き続きなしえることはすべてやっていくという姿勢で、あらゆる支援を行っていく」と述べました。そのうえで、安倍総理大臣は「わが国がテロに屈することは決してない。テロの根絶に向けて、国際社会との連携を一層深めるとともに、内外の日本人の安全を確保するため、情報の収集・分析や水際対策をはじめとする国内のテロ対策を強力に推し進めていく」と述べました。

遺族一人一人の相談・悩みに対応

木原外務副大臣は、関係閣僚会合のあと総理大臣官邸で記者団に対し、「現地での情報収集や事実確認、ご家族への対応について報告をした。遺族の方々は、最愛のご家族を亡くされ、大変、不安な気持ちにある。安倍総理大臣からは『しっかりご家族に対応するように』とのことだった。外務省としては、引き続き、一人一人担当者をつけて、さまざまなご相談やお悩みに対応していきたい」と述べました。

JICA 安全確保を再検討へ

JICA=国際協力機構の北岡伸一理事長は、関係閣僚会合のあと総理大臣官邸で記者団に対し、「大事な同志を亡くして痛恨の思いだ。ただ、お亡くなりになった方々も、『途上国の発展に貢献したい』という崇高な思いでやっておられ、ご家族の方も、『家族の、息子の、きょうだいの遺志を無にしないでほしい』という気持ちであり、事業はひるむことなく続けたい。ただし、安全確保については根本的に再検討して臨んでいきたい」と述べました。