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2016年07月05日 08時09分 UPDATE

「街は中国人だらけ」なのに……家電・ブランド店ガラガラ 爆買いバブルは終わったのか (1/3)

中国人観光客らの「爆買い」の中心地、大阪・ミナミの商店街。訪問客は増えているのに、家電・ブランド品の販売店や百貨店の高額品売り場で客足が途絶えている。なぜか。

[産経新聞]
産経新聞

 中国人観光客らの「爆買い」の中心地、大阪・ミナミの商店街で「異変」が起きている。訪問客は増えているのに、家電・ブランド品の販売店や百貨店の高額品売り場で客足が途絶えているのだ。所得の低い中間層の訪日が増えたほか、海外の買い物にかける関税引き上げなど中国の爆買い“阻止策”や円高で財布のひもが固くなったことも背景にあるとみられる。化粧品や日用品を扱うドラッグストアは好調で、勝ち組と負け組に分かれつつある。(井上浩平)

画像 大阪を訪れる中国人客は増加しているのに、家電・ブランド品の販売店や百貨店の高額品売り場は閑古鳥が鳴いているという。関西百貨店の免税売上高は4月に前年同月比マイナス9・0%、5月に同15・9%と2カ月連続で減少した

大型バスが激減

 「爆買いの中国人客は年明けから来なくなった。バブルは終わったのかも」

 ミナミで最もにぎわう商店街の一つ、戎橋筋商店街(大阪市中央区)にある高級ブランド品と宝飾品の販売店で、50代の女性店員はため息をついた。

 昨年末まで中国人客らであふれ、一度に100万円分購入するケースも珍しくなかった。しかし年が明けると客足が急激に鈍り、中国の旧正月にあたる春節前後の休暇も期待したほどの売り上げはなかった。

 歯止めをかけようと、外国人向けの旅行パンフレットに割引券を付けたが、使用する客はほぼいない。1時間に数組が来店するものの、店内を眺めて立ち去るケースが大半だという。

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