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【経済】4〜6月も年金運用損5兆円 英離脱で株価急落国民が支払う国民年金などの積立金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)が、二〇一六年四〜六月期に約五兆円の運用損失を出す見通しとなったことが、専門家の試算で分かった。英国の欧州連合(EU)からの離脱問題で株価が急落したのが主な要因。一五年度も五兆数千億円の損失を出す見込みが既に明らかになっており、一四年度末と比較した場合の損失は約十兆円に膨らむ見通しとなった。 GPIFは一四年十月に安倍政権の方針を受け、どの資産にどの程度の積立金を投資するかの基準を変更。株式(国内、海外合計)を24%から50%に上げ、国債などの国内債券を60%から35%に下げた。 試算をしたのは野村証券の西川昌宏チーフ財政アナリスト。GPIFの一五年度の運用実績について事前に五兆円超の損失を出すと予測した実績がある。 試算によると、運用資産ごとの損益はマイナスだったのが国内株二兆二千億円、外国株二兆五千億円、外国債券一兆六千億円。国内債券はマイナス金利の導入に伴う金利低下(国債価格の上昇)で含み益が出たため、一兆三千億円のプラスだった。西川氏は「株価が大きく戻すのは当面難しい」と話す。 日本総研の西沢和彦上席主任研究員は「政府は株の比率を上げる基準変更の際、株価下落で損失が発生する当然のデメリットの説明をほとんどしなかった。あらためて情報公開を徹底し、損失はすぐ処理する仕組みが必要」と指摘する。 (東京新聞) PR情報
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