出光興産経営陣 改めて創業家に経営統合説明へ

石油元売り大手の出光興産は、月岡隆社長ら経営陣が昭和シェル石油との経営統合に反対している大株主の創業家と来週にも改めて会談する方向で調整していて、統合計画について創業家の理解を得られるかが注目されます。
出光興産は来年4月に、昭和シェル石油と経営統合することで基本合意していますが、先週になって、名誉会長の出光昭介氏を含む創業家が、統合計画への反対を表明しました。創業家側は、保有している株式の比率は、経営統合などの重要な議案を否決できる3分の1余りに上るとしていて、経営統合は難航する可能性が出ています。
このため、出光興産の月岡隆社長ら経営陣は、来週にも、出光昭介名誉会長ら創業家と改めて会談し、統合の計画や狙いを説明する方向で調整しています。
出光興産は、昭和シェル石油との統合は会社の成長だけでなく石油業界の将来にとっても、最善の策だと主張しています。
これに対し、創業家側は「文化や体質などが異なる企業どうしの統合は効果をあげるのが難しい」などとして、統合の計画に強く反対しているだけに、次回の会談で、経営陣が創業家の理解をどこまで得られるかが注目されます。