「東京地裁で公判を」 米軍属側が要求
沖縄県うるま市の女性会社員(20)に対する殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪で起訴された元米海兵隊員で米軍属のシンザト・ケネフ・フランクリン被告(32)の弁護人が4日、シンザト被告の裁判員裁判を那覇地裁でなく東京地裁で開くよう求める最高裁宛ての管轄移転請求書を提出した。弁護人によると、シンザト被告は「反基地・反米感情が強すぎて予断に満ちている。沖縄の人の裁判は受けない」と話しているという。
請求書は「事件が大々的に報道され、沖縄県民全てが事件に予断を持っている。那覇地裁で裁判員が公平な裁判を行うことは不可能だ」などとしている。
1995年の少女暴行事件でも、起訴された米兵3人のうち2人の家族が「沖縄では公正な裁判が望めない」と他の裁判所への管轄移転を求めたが、福岡高裁那覇支部はいずれの請求も退けている。【佐藤敬一】