【シドニー時事】オーストラリアのエディス・コーワン大の研究者らは4日、東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質を太平洋各地で調査した結果、発生から5年で事故前並みの水準にまで減少したとする報告書を発表した。
日米欧の研究者らが行った20件に上る調査結果を分析した。執筆者の1人、エディス・コーワン大のペア・マスク教授は、調査の一例として「福島沿岸では事故が起きた2011年、調査のため捕獲した魚の半分で安全基準値を超える放射性物質が確認された」と説明。継続調査したところ、「15年までに、基準値を超過した魚の比率は1%未満に低下した」と指摘した。
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