NHKニュース7 2016.07.04


犠牲になった日本人。
家族が遺体と対面しました。
途上国の発展のため、力を尽くしてきました。
こんばんは。
ニュース7です。
まず、大気不安定のニュースからお伝えします。
東日本や西日本の太平洋側を中心に、大気の状態が不安定になっています。
このあと数時間は、低い土地の浸水や竜巻などの突風に十分な注意が必要です。
三重県四日市市では、ボートなど3隻が転覆しているのが見つかり、警察などは竜巻と見られる突風によって転覆した可能性があると見て調べています。
午後5時半ごろの横浜市内です。
気温が上がったところに湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になりました。
午後5時までの1時間には、栃木県足利市で33.5ミリの激しい雨が降ったほか、神奈川県が相模原市緑区に設置した雨量計で、33ミリの激しい雨を観測しました。
風も強まっています。
山梨県では強風で一部の電線が切れたため、中央市と甲府市で、最大でおよそ270戸が一時停電しました。
甲府市では、午後3時半ごろに27.7メートルの最大瞬間風速を観測しました。
三重県四日市市の漁港では、プレジャーボートなど、合わせて3隻が転覆しているのが見つかりました。
当時、船には誰も乗っておらず、けが人はいないということです。
警察などは、竜巻と見られる突風によって、転覆した可能性があると見て、詳しく調べています。
大気の不安定な状態は、このあと数時間続く見込みです。
気象庁は、低い土地の浸水や、落雷、竜巻などの突風に十分注意するよう呼びかけています。
一方、きょうも猛烈な暑さが続きました。
各地の最高気温は、山梨県甲州市で37度9分、徳島県那賀町木頭出原で37度1分、東京の都心では33度8分でした。
あすは東日本では雲が広がり、いくぶん気温が下がるものの、西日本では引き続き、厳しい暑さが続く見込みです。
気象庁は引き続き、熱中症に十分注意するよう呼びかけています。
次です。
バングラデシュで武装グループが飲食店を襲撃し、日本人7人が死亡したテロ事件から3日。
事件に巻き込まれた日本人の家族はきょう、現地に入り、ダッカ市内で遺体と対面しました。
施設を出て車に乗り込む際、涙を拭う姿も見られました。
7人は、早ければ現地時間の今夜中に、家族と共に帰国の途に就く見通しです。
ダッカで行われた追悼式典です。
バングラデシュのハシナ首相らが、犠牲者に祈りをささげました。
一方、事件で犠牲となった日本人の家族は、遺体が安置されている軍の施設を訪問。
およそ1時間にわたって、遺体と対面しました。
その後、遺体を納めたひつぎは、軍の車両に乗せられて、空港に向かいました。
現地で取材に応じた木原外務副大臣は。
今回の事件では、途上国の発展のために力を尽くしてきた人たちが犠牲になりました。
建設コンサルタント会社で働いていた、下平瑠衣さん。
学生時代から途上国で、ボランティア活動に取り組んできました。
大学2年生のときには、カンボジアの小学校を訪れ、校庭にブランコを設ける活動に当たりました。
去年の誕生日。
下平さんは、インターネットの交流サイトに、途上国の支援への強い思いを語っていました。
なんのため、誰のための仕事なのか。
その根幹を、自分の中で大切にしながら、今後も仕事をしていきたい。
岡村誠さんは、アジアの国々をたびたび訪れて、交通渋滞の解消などに関する仕事に携わっていました。
酒井夕子さんは、海外のさまざまな国で開発事業に取り組んでいました。
3年前に酒井さんを取材した、雑誌の編集長、玉懸光枝さんです。
今回、酒井さんがバングラデシュに出発する直前に、一緒に食事をしていました。
黒崎信博さんは、インフラ整備の土木工事が専門で、仕事での経験を生かして、専門家や建設会社と共同で、橋の免震に関する研究も行っていました。
このとき一緒に研究を行った教授は。
途上国のインフラ整備に必要な、環境アセスメントなどに取り組んできた小笠原公洋さん。
大学院時代を知る人は、優しく後輩の面倒見がよかったといいます。
卒業後はさまざまな会社で、海外への技術支援の仕事に当たり、水質浄化に関する技術指導などを行っていたということです。
そして橋本秀樹さんは、鉄道のレールに関する専門知識がある、ベテランのエンジニアでした。
亡くなった田中宏さん。
バングラデシュに行く前の肉声が残されていました。
田中さんは、国内外で鉄道事業などの相談業務に携わっていました。
カトリック信者だった田中さん。
キリスト教について学ぶ講座に参加し、先月8日には、こんな話をしていました。
20年来の友人は、突然の死を悼んでいました。
事件が起きたバングラデシュは、これまで伝統的な親日国として知られていました。
亡くなった7人のように、日本からも多くの人がバングラデシュに渡って活動し、日本企業の進出も増えています。
しかし、今回の事件を受けて、こうした活動への影響も懸念されています。
バングラデシュ沿岸部にあるこの建物。
サイクロンなどの水害から住民を守るシェルターです。
東京に拠点を置くNGO団体が、建設を進めてきました。
先月完成したのを記念して、9月には、両国の大学生が交流する催しが計画されていましたが、今回の事件を受けて、中止がほぼ決定的となりました。
さらに現地スタッフとの連絡も一時的に途絶えていて、今後の活動の見通しが立たないということです。
バングラデシュに進出している企業の間でも、安全確保のための対策を取る動きが広がっています。
岐阜市に本社のある繊維関連の機械メーカーです。
この会社では、繊維機械の需要が高まっているバングラデシュに営業拠点を設けていますが、当面、現地への出張を極力控えることを決めました。
一方、バングラデシュの地元紙、デイリースターは4日、事件の容疑者として5人の写真を掲載。
このうちの1人、ニブラス・イスラム容疑者は、目撃者の証言から、今回の事件で襲撃の際に仲間に指示を出していたということで、警察では主導的な役割を果たしたと見ています。
また、別の2人の画像は、インターネット上にも掲載されていて、黒い旗をバックに銃を持ち、笑顔を見せています。
過激派の動向を調べているアメリカの団体、サイトは、この写真は、過激派組織IS・イスラミックステートとつながりのあるアマーク通信が、実行犯だとして投稿したものだと分析しています。
バングラデシュの事件のあとも、中東ではテロが相次いでいます。
サウジアラビアでは4日、西部の商業都市ジッダにあるアメリカ総領事館の近くで自爆テロが発生し、警察官2人がけがをしました。
イラクでは首都バグダッドで、子どもを含む160人以上が死亡する爆弾テロ事件が発生。
この事件について、ISは犯行を認める声明を出しています。
そしてイラクの隣国クウェートでもテロが計画されていました。
クウェート内務省は4日、国内でテロを計画していたとして、クウェート人男女5人を摘発したと発表。
5人はいずれもISとつながりがあり、このうちの1人は、イスラム教の断食月・ラマダン明けまでに自爆テロを計画していたということです。
ラマダンは、イスラム教徒にとって最も神聖な月で、期間中、夜明けから日没まで、一切の飲食を断ち、信仰心を高めるとされています。
ISはこのラマダンに合わせて、テロを呼びかけていました。
こうした中、今回、バングラデシュで起きたテロ事件。
亡くなった7人は、早ければ現地時間の今夜中に、家族と共に帰国の途に就く見通しです。
さて、3月に開業した北海道新幹線。
北海道と本州を結び、観光客の増加など、経済効果も期待されています。
その建設の際に、思わぬ問題が明らかになりました。
それは、小さな土地に隠れていました。
新幹線の駅がある、北海道木古内町で問題は起きました。
今は線路があるこの場所には、もともと幅2メートルほどの道がありました。
ところが、土地の取得に向けて鉄道・運輸機構が調べたところ、予想外のことが分かりました。
この僅かな土地は、地権者が68人もいる共有地だったのです。
登記されたのは昭和2年。
多くの人が亡くなっていると見られました。
しかし、相続の登記はほとんど行われておらず、現在の所有者を調べたところ、相続の権利を持っている人は900人を超えることが分かったのです。
土地の買収などを進めるには、この一人一人に同意を得なければなりませんが、海外に住んでいる人もいて、関係者への接触は難航しました。
それでも地道に、相続登記を積み重ねた結果、登記の書類は200枚以上、厚さ2センチを超えました。
最終的に権利関係の整理が終わったのは、新幹線開業の半月前。
用地の取得に向けて動きだしてから、10年以上がたっていました。
所有者が誰か分からない土地は、全国各地で数多く見つかっています。
相続や住所変更の登記が行われないまま、長年、放置されていることが主な原因です。
国土交通省が去年行った調査では、都道府県の用地担当部局の96%、市町村の建設担当部局の50%が、過去5年間の事業で所有者の所在の把握が難しい土地が存在したと回答しています。
所有者が分からない土地は、東日本大震災の被災地の復興にも影を落としています。
宮城県南三陸町では、山林を切り開いて、役場や病院、災害公営住宅などを整備する高台移転事業を進めています。
この買収予定地の中に、相続の手続きが取られないまま、長年放置されていた土地が見つかりました。
もともとは1人の土地でしたが、町が調査したところ、買収の同意を得なければならない相手は、ひ孫の代まで広がっていて30人に上りました。
一人一人と交渉し、すべての同意を取りつけるのに1年余りかかりました。
公共事業や災害復興などで、各地で次々に明らかになるこうした問題。
専門家はこう指摘します。
国は、所在が分からない土地所有者は、高齢化や都市部への人の集中を背景に、今後10年間で倍増すると見て、対策の検討を始めていますが、解決の糸口は見つかっていません。
次は、NHKの世論調査です。
安倍内閣を支持すると答えた人は、1週間前に行った調査より1ポイント下がって、46%。
支持しないと答えた人は、1週間前と変わらず、36%でした。
続いては、イギリスのEU・ヨーロッパ連合からの離脱運動を主導してきた党首が辞任を表明しました。
こう話していたイギリス独立党のファラージュ党首。
国民投票でも離脱運動を主導してきた1人ですが、党首を辞任することを明らかにしました。
異例といえるシーズン途中での対応です。
プロ野球で今シーズンから導入された、ホームベース上のクロスプレーを巡る新ルールの見直しが話し合われました。
見直しはきょう開かれた12球団の実行委員会で話し合われました。
コリジョンルールといわれる新ルールは、選手の安全を守るために、ランナーによるタックルや、キャッチャーなどがランナーの走路を塞ぐことを禁じています。
ところが、キャッチャーに認められる立ち位置などで、判定の基準が分かりにくいと、複数の球団から意見書などが出される事態となっていました。
実行委員会では、衝突があったかどうかを重視する新たな運用基準が説明されましたが、シーズン途中での変更に慎重な意見もあり、今後、専門の委員会で継続して協議されることになりました。
サッカーイングランドプレミアリーグの強豪への移籍が決まった、サンフレッチェ広島の浅野拓磨選手。
初めての海外挑戦に意気込みを示しました。
21歳の浅野選手は、スピードを生かしたドリブル突破が持ち味のフォワードで、リオデジャネイロオリンピックの日本代表メンバーとしても活躍が期待されています。
移籍先のアーセナルは、プレミアリーグで優勝13回の強豪です。
気象情報は福岡さんです。
こんばんは。
きょうも厳しい暑さになりました。
東日本から西日本では35度以上、猛暑日になった所があったんですが、一方で、北海道は日中も1桁の気温だったところがあるんですね。
これは北にある高気圧から冷たい空気が流れ込んだためなんですが、あすになると、この冷たい空気が関東まで流れ込む予想となっています。
ということは、あすは暑さが落ち着いてくるんでしょうか?
大幅に気温が下がりそうです。
東京や仙台ではきょうよりも5度以上気温が下がる予想となっています。
一方で、あすも晴れる西日本では35度前後まで気温が上がるでしょう。
ただ、晴れて気温が上がると、大気の状態が不安定になります。
あすの午後も山沿い、内陸を中心に発雷確率高くなっています。
雷を伴った激しい雨や突風にご注意ください。
ではあすの各地の天気です。
2016/07/04(月) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▼ダッカテロ犠牲の日本人7人・きょうにも家族が対面

詳細情報
出演者
【キャスター】武田真一,【サブキャスター】池田伸子,【気象キャスター】福岡良子

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