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貴族のお坊ちゃんだけど、世界平和のために勇者のヒロインを奪います 作者:大沢 雅紀
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利権

「毎年の収穫祭では、大勢の人が各地から集まり、莫大な金が動きます。今までは各自が勝手に路上に店を出して商売をしていましたが、今年からはそれを制限します。協賛金を出した店のみに出店を許し、またその額に応じて広さや数も配分します」
リトネは第二の資料を配布する。そこには、大通りの出店予定場所が書かれていた。
要は商売をしたかったら、ショバ代を出せということである。
「うーん。まあ、それなら儲けがでるかな?」
「いや、何を売るかも問題になるだろう」
悩む彼らに、リトネは次のカードを切る。
「あまり一般庶民向けの商売をなされておらず、何を売るか迷われる方は、我々が開発した新しい食べ物を売るという方法もできます」
メイドに命じて、屋台で売れるように商品のサンプルを持ってこさせる。
「リトネ様、これは何ですか?」
流線型の黄色い形をした物をみて、興味をもった商人が尋ねる。所々火であぶったかのようにこげていた。
「これは、領内で新しく作られた作物『トウモロコシ』を焼いたものです。おひとつどうぞ」
そういわれた商人は、恐る恐るかじってみる。すると、今まで食べたことのない食感が口の中に広がった。
「美味い!」
「どうです?これなら片手にもって齧りながら歩くことができるでしょう」
リトネはドヤ顔をする。
「ほからも、こんなのもあります」
次は、白くて丸い何かをもってくる。それらは中から弾けたようにつぶれていた。
「これは?」
先ほどの新商品トウモロコシに油をかけて熱し、塩で味付けたお菓子は。『ポップコーン』といいます」
商人たちは先を争うように、ムシャムシャと食べる。塩味が効いておいしかった。
「こちらは新商品『コメ』をつぶして焼き、味をつけた『煎餅」というものです」
「バリバリ」
「紙のコップに氷と麦茶を入れて売れば、のどが渇いた人に飛ぶように売れるでしょう」
リトネは次々と祭りで売れそうなものを発表していく。
商人たちは、今まで食べたこともない新しいお菓子を食べて大満足だった。
「いかかです?ここで協賛金を出していただけると、今後もこのような新しい作物の取り扱いにも参加できますが……」
リトネに言われて、商人たちは頭の中でそろばんを弾く。
祭りでの儲けだけではなく、今後の作物の取り扱いにも食い込めると聞いて、このチャンスに賭けることにした。
「これは……今年のお祭りは今までになく盛り上がりそうだ!」
「喜んで協力させていただきます」
商人たちは争うように協賛金を支払うことに同意する。
瞬く間に目標の2万アルを超えて、倍の4万アルが集まるのだった。
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