58/205
コロンボ村
一週間後
イーグルたちが乗った豪華な馬車がシャイロック城を出発する。
「キュリー、後のことは任せる」
「お館様、そしてリトネ様、お気をつけていってらっしゃいませ」
相変わらず無表情なキュリー夫人やメイド部隊に見送られて出発した。
「お爺様、どういったところを巡回するのですか?」
イーグルと同じ馬車に乗ったリトネが問いかける。
「まず、西に向かい、ゴールドの領地であるゴロンポ村を視察する。その後、南の穀倉地帯を見て周る予定だ」
地図を見せながらリトネに説明する。
「もしよかったら、南のロズウィル村の様子をみてもよろしいでしょうか?」
「それは通り道にあるからかまわぬが、何かあるのか?」
「あそこの元村長が、リンに仕送りを頼んでいるみたいなので、少し釘を刺しておきたいと思います。それと、回収しておきたい物がありますので」
「回収しておきたいもの?」
「ええ。昔のただの村人の小僧だったときは相手にされず見せてくれませんでしたが、あそこには大事なもの眠っているのですよ」
リトネそういった笑うのだった。
「なんだかわからぬが、大事なものなのか?」
「ええ。飛行艇ペガサスウィングが埋まってしまった以上、どうしても必要になります」
リトネは「ソレ」を思い浮かべて、わくわくするのだった。
領主の視察団は順調に旅を続け、領都エレメントの西にあるゴールドの領地『コロンポ村』に到着する。
「ご領主様がやってきたぞ!」
「リトネ様!万歳!」
先発の騎士から領主とその孫がやってくることを教えられた村人は、喜んで視察団を出迎えるのだった。
「これは……今年は全体的に凶作と聞いたが、この土地は例外のようたな。麦がたわわに実っておる」
馬車の窓から麦畑を見たイーグルは喜ぶ。
「それに、麦だけではなく、妙に他の作物の畑も多い気がするの」
「ふふ。実は、これらの作物は、異世界の品種改良された物なのです」
リトネは自慢げに説明した。
「あそこの背が高い作物は『トウモロコシ』といいます。そしてあそこの畑に植えているのは、おそらくイモ類ですね。うまく根付いてくれてよかったです」
リトネは心からほっとした様子である。
「ほう。新しい作物か。これは楽しみだ」
話をしているうちに、馬車は村の集落にたどり着いた。

+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。