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「月光の間」
「ところで、隣の部屋には何があるのじゃ?」
秘宝館「夜想曲の間」を出たイーグルは、「月光の間」と看板が出ている隣の部屋を指差す。
そこには「男性の方々は入室お断り」と書かれていた。
「そこは、城内の女性たちが管理していて、男性はたとえ領主といえども入れないのです。入りたくもないですけどね」
リトネは嫌そうに答えた。
「ばかな!ここはワシらの城じゃぞ。入れないということがあってよいはずあるまい」
案の定、イーグルは怒り出した。
「いや、そういう意味ではなく、危険な部屋というか……」
「危険じゃと!なら、ますます確認せねば!」
興奮したイーグルは、リトネがとめるのも聞かず、部屋に乱入する。
中には多くのメイドたちが休憩していた。
「ああ……シゲロウ×カヲルだなんて!」
「男性の体って、なんて不思議なのでしょう。それ専用の穴が開いているなんて」
本を読んでいる彼女たちからは、暗いオーラが発せられていた。
「こ、ここは……」
あまりにも異様な雰囲気に、さすがのイーグルも気おされる。
「なんじゃ。ここは男性禁止じゃぞ。そこの爺、すみやかに出て行くがよい」
イーグルに厳しい声がかけられる。
声をかけてきたのは、なぜか仮面をかぶった妙齢の女性だった。
「き、貴様は……何者じゃ!」
あまりにも圧倒的な魔力を感じて、イーグルは思わず一歩下がる。
「ワラワの名は、マザーベーコンレタス。新たな文化の守護者じゃ」
レザーファッションに身を包んだ女は、勝ち誇ったように言い放った。
あわててリトネがイーグルの袖を引く。
「お爺様、師匠に逆らってはいけません」
「師匠だと!まさか……いや、これは失礼を……」
「わかったのなら、去るがよい」
マザーベーコンレタスは手を振って、元の席に座って本を読みふける、。
「ふむ……何百年も生きておるが、このような倒錯した世界は初めてじゃな……」
「マザー様。こちらの『バナナ仮面VS赤バラの騎士」もお勧めですよ」
メイド長ネリーと仲良く話し合っている。
「……」
「いきましょう。ここは腐界です」
リトネに手を引かれて、イーグルは退散するのだった。

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