コンビニのバイトが勝手に廃棄弁当を持ち帰って謹慎になった件

こんにちは。愛知総合法律事務所の弁護士加藤耕輔です。
先日、コンビニの廃棄弁当を持ち帰ったことを理由に、店長から謹慎処分を言い渡された-そんな投稿がネット上の掲示板に投稿され、話題になりました。
今回は、この件について解説していきたいと思います。
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1.そもそも問題のある行為なのか

今回のケースでアルバイトが持ち帰った弁当は、期限切れで廃棄することが決まっている弁当ですから、お店に何も損害は生じていないし、捨てるくらいなら有効活用した方が良いのではないか、という考え方もありうるところだと思います。
2.窃盗罪に当たるのか?

刑法上の犯罪として何罪にあたるかというのは、問題となったお店での廃棄弁当の処分に関する具体的なルールが分からない限り、何ともいえない部分はありますが、通常、コンビニ店内の商品は店長さんが管理しているため、期限切れの弁当であっても、『店長さんが所持している物を店長さんの意思に反して奪った』と評価され、窃盗罪にあたる可能性が十分にあります(実際に警察が動くかどうかは別として)。
たとえば、期限切れでない弁当をアルバイトが持ち帰った場合には、『店(店長)の物を盗んだ』として窃盗罪が成立する感覚が皆さんにもあると思います。
その弁当が期限切れだったときに、上記とは別の取扱いとすべきなのかが今回の問題のポイントです。
3.この件に対しての雑感

期限切れかそうでないかによって、たしかに弁当の経済的な価値の減少はあると思います。ただ、期限切れでも全く食べられないというわけではないため、廃棄弁当でも経済的な価値はあると考えざるをえないでしょう。
また、アルバイトの方が廃棄弁当を持ち帰ったのはおそらく食べるため(食費を浮かすため)であって、アルバイトの方自身の行動によって、皮肉にも、廃棄弁当であっても一定の価値があることを示してさえもいるように感じます。
さらに、お店側の立場に立って考えてみると、『期限切れ弁当はきちんと処分する』というところがお店にとっては重要なのだと思います。たとえば、アルバイトの方が持ち帰った廃棄弁当を友人に配ったりした後で、食あたりなどの健康被害が出たとき、お店は間違いなくトラブルに巻き込まれてしまうでしょう。
そうしたトラブルに巻き込まれないため、『期限切れ弁当はきちんと処分する』ことを徹底する利益がお店にあるのです。
以上からすれば、お店の命令に反して、期限切れ弁当を廃棄せず、勝手に持ち帰った行為を「有効活用」の一言で正当化することはできないのではないかというのが私の個人的感想となります。
生活が大変な学生さんからすると、期限切れの弁当でも欲しい気持ちが生じるのは分からなくもないが、まずは店長さんからの承諾を得ることが必要でしょう。そうした承諾なく行われたからこそ、今回は問題になったのだとも思います。

弁護士 加藤耕輔
愛知県生まれ
2009年 名古屋大学法学部卒業
2012年 愛知大学法科大学院修了、司法試験合格、司法研修所入所(第66期)
2013年 弁護士登録
弁護士法人 愛知総合法律事務所 津島事務所所属
所在地:愛知県津島市西柳原町3丁目2番地 スカイ友1階
連絡先:0567-23-2377
http://www.aichisogo.or.jp/profile/katokosuke/