ナイル株式会社 Webコンサルティング事業部 グループサブマネージャー 植木 理一さん
SEOに関する高度な悩みの解決を支援
-植木さんの業務内容を教えて下さい。
BtoB、BtoCのビジネスをやられているお客様向けにSEOのソリューションを提供しています。
私が一番強みを発揮できるところは、特に大規模なサイトでSEOの技術的なところで悩みがあって、色々調べて色々やってみた結果、高度な悩みが出てきているお客様へのご提案です。何かがわからないという単純な悩みではなく、あることをある理由でやった結果、思うような成果が出ていない、という時に私達が登場して解決していきます。
小さな違いの積み重ねが大きな差につながる
-お客様が陥りやすい悩みの一例を教えていただけませんか。
お客様が自社内でできることや、一般に公開されている情報を元に良いとされることも取り組んできたし、色々と試行錯誤してきたけれども、他のライバルサイトと比較しても、得られた成果が小さく、そうなってしまった原因の仮説は様々あるけれども、そもそもその仮説が正解なのか、あるいはどのように解決していけばいかわからないというご相談を受けることが多いです。同じようなことを、同じように一生懸命やってきたのになぜ他社と比べこんなに差が出ているのだろう、という疑問を解消して、次のステップに進みたいというのがよく頂くお悩みですかね。
-なるほど。同じことをやっていても、良い結果が出ている企業と良くない結果が出ている企業の決定的な差はなんでしょうか。
僕が考える限り、決定的な差は無いように思えます。本当に小さな違いの積み重ねが大きな差につながっていると思います。なので、逆にここさえ解決すればOKとわかっている場合は簡単ですが、そういうケースは僕が経験してきた限り少ないですね。
小さな説明の積み重ねが理解を促す
-そういった深い悩みをもっているお客様に植木さんがお会いされて、どのようにアプローチしていくのですか。
もちろんお客様によって変わってくるのですが、一般的なアプローチとしては、まずはサイトの現状を知り、同時に他社サイトの状況を知っていきます。それらを比較して、どういう違いがどういう結果に結びついているかを見つけて、再現性を検証していけば、少なくとも負けることはないはずなので、そういう基礎条件を揃えてから、それを上回るためにプラスαでできることはなんだろうという検討をしていきます。
また、解決策をご提示するにあたって大事なことは、ご提案内容を一足飛びで説明しないことです。我々からするとお客様の悩みの内容によっては見慣れたパターンもあり、解決方法がある程度わかっているので、結論だけを簡単に述べてしまいがちなのですが、そうするとお客様にうまく伝わらず、後々「なんでこうなるのですか?」という質問がきて、話が戻っていってしまい、長い目で見た時に成功につながりません。
だから、端折ってご提案をすると、双方でわかったつもりになるケースがあるので、ご提案の際はそこを気をつけてお話するようにしています。
自分たちが全てやるのではなくて、お客様ができるようにする
-植木さんが成果を上げるために必要なポイントとして考えていることはありますか。
お客様側のWeb担当の方のご協力得るのが1つポイントだと思います。これは僕のイメージもありますが、月1回だけ詳しい人がやってきて良いアドバイスをするよりも、今は詳しくないけれどやる気のある方が1ヶ月、内部で頑張った方が成果が出るはずです。「自分たちができるからやるのではなくて、お客様ができるようにする」ということをできる限り実践しています。
-そういった感覚は、植木さんのキャリアの中でどうやって身につけてきたのですか。
色々ありますが、お客様から教えていただいたことが大きかったですね。お客様にご説明した結果、こういうことがわからなかったというフィードバックを受け、それを繰り返して強くなったと思います。簡単に言うと、場数と経験を積んだからですが、自分で勉強したから、研究したからではないです。自分1人でやれることはたかが知れていて、お客様とのやり取りがなければ、気付けなかった視点だと思います。
もうこれ以上無理!というとこまでトコトンやる
-これまでの仕事の具体的な事例を1つ教えて下さい。
大きな百貨店様のサイトがあり、SEO面で関わった結果、トラフィックが2.4倍になりました。なぜ結果が出ているかというと、お客様が何から手を付けていいかわからない状態から、我々が関わることでだんだんとWebへの理解が深まっていったんですね。それで、我々がご提案した以外の部分まで、内部で進めてくださるようになったんです。結果的に、我々が手を動かさなくても、お客様にSEOのノウハウや動向をインプットさせていただくだけで、お客様が主導で施策を実行できるようになり、自然と成果がついてきます。もう我々がいなくてもお客様だけで進めていただけると思いますが、今でも必要としてくださり、取り組みが続いているので、とても良い関係が築けていると思います。
-最後に植木さんが今後やっていきたいことを教えて下さい。
今の自分より、1年後の自分の方が強いと思うんですね。それは、未来の自分の方が色々な能力が付いていて、うまく進められると思うからです。そういう意味では、まだまだ自分は未熟だと思うので、この感覚をなくしたいというのはあります。1年後も3年後も、これ以上やってももう変わらないというような感覚を持てるまでは、とにかく仕事に打ち込みつづけたいと思います。