ペパボ研究所について
ペパボ研究所(略称「ペパ研」)は、事業を差別化できる技術を作り出すために「なめらかなシステム」というコンセプトの下で研究開発に取り組む組織です。アカデミックな水準における新規性・有効性・信頼性を追求する研究を行うとともに、研究開発した技術を実際のシステムとして実装・提供することを通して、事業の成長に貢献します。
ミッションとビジョン
ミッション
研究開発により「事業を差別化できる技術」を生み出す。
ビジョン
コンピュータやインターネットに関する技術が発展したいまもなお、我々が日常的に触れるシステムは、様々な障壁に満ち溢れています。我々は、そのような障壁の取り除かれた未来のシステム、すなわち「なめらかなシステム」を目指しています。
ここでいう「なめらかなシステム」とは、以下の要件を満たすものをいいます。
- システムにとってのユーザや、システムを構成するサーバ等の要素が、どのようなカテゴリに属するか、いかなる特徴を持つかを、精緻に認識する
- その際、ユーザやシステム管理者といった人間に労苦を強いるような明示的な操作を課さない
- 1.および2.で得たより精緻なカテゴリや個別の特徴、あるいはそれらの間の関係性に基づき、その時々の状況に応じて最適なサービスを提供する
当社の事業領域であるWebサービスにおいて、上述の要件を満たす「なめらかなシステム」を実現することで、さらに快適かつ個々のユーザに即した体験を提供できるでしょうし、提供者である我々の生産性も向上するでしょう。
主な研究開発成果
ペパ研ブログ
ペパ研ブログでは、当研究所の活動について随時お知らせしていきます。
- ペパボ研究所における研究開発の必要性と方向性 (松本亮介)
- ペパボの研究所の創設について (栗林健太郎)
スタッフ
松本 亮介
主席研究員、シニア・プリンシパルエンジニア。
2008年3月学部卒業後、現場の技術を知らずに修士で研究することに不安を感じ、修士には行かずにホスティング系企業で3年間大規模ホスティングサービスの運用・運用設計・OSやミドルウェアの研究・開発に従事。その後、再度大学院で研究を再開しようとするが、企業での経験が認められ、2012年4月より京都大学大学院情報学研究科 知能情報学専攻において修士課程を飛ばして博士課程から入学(専攻において修士飛ばしは前例無し)。
3年間学術研究に取り組み、2013年、情報処理学会 インターネットと運用技術シンポジウム IPSJ IOTS2013 優秀論文賞、2014年、第6回フクオカRuby大賞 優秀賞、第9回日本OSS奨励賞 、2014年度 情報処理学会 山下記念研究賞、RubyPrize2014 最終ノミネートなど、その他受賞多数。
2015年4月より現在、GMOペパボ株式会社でOS・Middleware・HTTPに関する研究、及び、事業で実践できるレベルまで作りこむことを目標に取り組んでいる。特に大規模Webサービスのセキュリティ・リソース管理・運用技術・パフォーマンスや次世代HTTPプロトコルに興味を持つ。2016年に情報処理学会において時流に乗る日本の若手トップ研究者19名に選ばれ、IPSJ-ONEにも登壇。情報処理学会IOT研究会運営委員。
mod_mruby、ngx_mruby、Trusterd HTTP/2 Web Serverの作者。Serverspec論文を共著で執筆など、技術者向けの論文指導も行う。
個人ページ: http://research.matsumoto-r.jp/
栗林 健太郎
所長、執行役員CTO。
大学では法学部政治学科において日本政治史および行政学を専攻。卒業後、市役所勤務を経て、2008年よりソフトウェアエンジニアに転じ、2012年より株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)に勤務。Webアプリケーション開発者、マネジャーとして従事。
ソフトウェアエンジニアとして、大規模Webサービスを迅速に開発できる技術・開発プロセス、安定して運用できるアーキテクチャに興味を持つ。また、近年では技術マネジメントの担い手として、経営課題の技術的解決に関心を持っている。
個人ページ: http://kentarok.org/
スタッフ募集
当研究所では、スタッフを募集しています。ご興味のある方は、当研究所スタッフ、または、オープンポジション エキスパート・スペシャリストポジションまでご連絡ください。
必須要件
- 当社の企業理念・ミッションおよび「大切にしてほしい3つのこと」に共感を覚え、実行できること
- 当研究所のミッションとビジョンに共感を覚え、実行できること
- 当社でソフトウェアエンジニアとして従事できるほど、なんらかのプログラミング言語による実装能力と経験を有すること
望ましい要件
- 理工系を始めとする、なんらかの学術分野における修士号以上の学位を保持していること
- 当社で就業しつつ、理工系を始めとする、なんらかの学術分野における修士号以上の学位取得を目指すこと