どうも、柿次郎です。7月2日〜3日、いろんな縁が重なって熊本震災支援イベントとして「ジモコロ熊本復興ツアー」を開催しました。TwitterやFacebookでハッシュタグや黒川温泉というキーワードが目に飛び込んで来た人もいるんじゃないかと思います。
簡単に言うと、熊本の黒川温泉にライター、編集者、クリエイターを100人集めて、「自腹でお金を落として」「めちゃめちゃ楽しんで」「情報発信しよう」というシンプルな企画です。
「ジモコロ熊本復興ツアー」がトレンド入り。SIAM SHADEには惜しくも負ける。 #ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/ka7xwwf1zm
— 山口 むつお (@e_yamaguchi) July 2, 2016
まさかのトレンドワード入りも。
そこで、少しでも興味を持ったときに役立つ情報を簡易的にまとめてみました。理解を深めるため、参考にしてみてください。ちなみに熊本から戻ってきた直後なので多少雑かもしれません。ご了承ください。
まず前提として「黒川温泉」とは?
黒川温泉(くろかわおんせん)は、熊本県阿蘇郡南小国町にある温泉である。阿蘇山の北に位置し、南小国温泉郷の一つを構成する。広義の阿蘇温泉郷に含む場合もある。全国屈指の人気温泉地として知られ、2009年版ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで、温泉地としては異例の二つ星で掲載された[1]。なお 「黒川温泉」の名称は2006年に地域団体商標として商標登録(地域ブランド)されている。
●きっかけは「KUROKAWA WONDERLAND」
なにはともあれ、この映像をご覧ください。
EXIT FILMの田村くんが元々縁のあった熊本県黒川温泉を舞台にして、クリエイターを集めて、予算ゼロで、自分たちのポートフォリを作ろう!と呼びかけて作られたのが「KUROKAWA WONDERLAND」です。CAREERHACKさんのインタビューを先に読むと分かりやすいかも!
以下、引用です。
― ポートフォリオづくりにしては、自腹での撮影や制作という費用も手間もかけ過ぎな感じがしますけど、そもそものきっかけはどのようなところにあるんでしょうか。
空撮が流行っていますよね、映像の世界において。僕も都内でやったんですけど、人の目が厳しいと言うか「何やってんの」みたいな感じで見られるわけですよ。法整備がされていないので、ここでやって良いとかダメという決まりもない。どこでやっても良いんですけど、何か体裁の悪い部分があって。でも海外に目を向けると、街中でもバンバン飛ばしてかっこいい映像がたくさん出ている。これは負けたくないなって、いちクリエイターとしても、日本人としても思いました。どっかでできないかなと閃いたのが、黒川だった。黒川って温泉街のつながりが非常に強い地域なんですが、その組合の青年部、これからの黒川温泉郷を担っていく人と親交があったんです。
相談してみたら、組合の長から一気に行政へ連絡がいって、ポンポン話が進んで「やりましょう」と。村ぐるみで本気になってくれて、想定よりも話が大きくなっていくもんですから、こっちも「あれ?これは本気でやんないとマズイやつだ…」ってなりました(笑)。「やっていいですよ」じゃなくて、「やりたい。自分たちでやりたい」という空気になってましたから。
― 黒川としては、温泉郷への誘致は成功してますし、そこまで「やりたい」となる必要はないかと思うんですけど。
確かに入湯手形の例からもわかりますが、村全体の連携が強く、観光地としては成功しています。同時に黒川として別の課題感を持っていて。少子高齢化で担い手がどんどん減ってしまい、自分たちが大切にしていたものが失われつつあると。温泉や旅館もそうなんですが、林業についても盛んな地域なんですね。とても景観の良い山々があるんですが、野焼きをして整備する人が減ってきて、商売にもならないからと荒れてきてしまっているとか。黒川の伝統みたいなものを守っていく必要性を感じていたそうです。
この映像作品、WEBサイトは海外のいろんなアワードを受賞し、クリエイターだけでなく、黒川温泉の方々の意識も大きく変わったそうです。その流れで2015年11月3日、TOKYO DESIGN WEEK 2015にも出展し、吉原神楽の演舞、 [.que] × 黒川やまなみ太鼓によるコラボレーションライブを実現。約250人の人が集まったらしく、僕も後で「行けば良かった!」と後悔しました。
詳しくは野間さんのブログで!
●田村くんと飲み友達になる
そんな大きなプロジェクトを成功させた田村くん。僕が彼と出会ったきっかけは、とあるイベントでした。2015年夏頃かな。僕も知り合いがぜんぜんいない状況で浮いていて、たまたま近くにいた田村くんに話かけたら、同い年だということが分かり意気投合。孤独を埋め合うかのように100人近い人がいる空間で男同士二人話し込んでいた記憶があります。
その後、一度サシ飲みをしてお互いの腹をさらけだし、KUROKAWAのクリエイティブチームの人たちと「何か一緒にやろうよ!」と付き合いが増え始めました。「動画やWEBは作れるけれども、今後はメディアの力が必要なんだよ!」と熱く語る田村くんのパワーにグイグイ惹かれはじめていったのもちょうどこの時期で。人を巻き込むのがうまいし、巻き込むための材料(=きっかけや仕事)を次々に作ってくれる。田村くん、野間さんと一緒にイベント登壇をしたこともありました。
とにかく飲んだ。一緒にロケも行ったし、田村くんの撮影に同行したこともあるし。田村くんの仲間と僕の仲間を集めて酒を飲み交わし、少しずつ具体的な方向性を見出していました。単純に会ってて楽しいし、この輪に惹かれて集まったむさ苦しい男たちがまた良いヤツばかりなんですよ。なんで男だけなのか。30歳過ぎた男が20人集まって居酒屋の宴会場を貸しきったときは、お店のおばちゃんに「あんたたち男だけで大丈夫?」とマジで心配されたぐらいです。
●その直後に発生した熊本地震
そんな男たちの熱が高まっている最中、熊本地震が発生しました。僕自身、母方が熊本に住んでいるため、全然他人事じゃありませんでした。それこそ阪神大震災も大阪時代にやや離れた場所で経験し、東北大震災も同様です。
過去の体験は何か行動に起こせたわけではなかったため、ずっとモヤモヤしてたんですよね。で、今回ジモコロ編集長という肩書きを持って熊本のために何かしたい!と以下の記事が生まれました。
おかげさまで共感してくれる人たちがいて、この取材で僕が思いつきで話した「東京のクリエイター、ライター編集者を100人集めて情報発信しましょう!」が実現したわけです。このあたりの詳細は今後追ってご報告します。
●黒川温泉のことをもっと知りたい
greenz.jpさんでは視点を変えて、黒川温泉観光旅館協同組合・代表理事である北里有紀さんのインタビューが上がっています。なぜ、黒川温泉に人が集まるのか。そのあたりを知りたい人はぜひ読んでみてください。
地震直後の影響についてはこちらの記事でも触れられています。
というわけで駆け足な紹介になってしまいましたが、一言では語り尽くせない関係性の上に今回の熊本震災支援イベントは成り立っています。田村くんと出会って約1年。まさかこんな付き合いになるとは思ってもいなかったんですが、彼と出会ってから僕自身の考え方も変わってきました。他人のために生きる。そこに自分の価値や利益をくっつける。この順番が大事なんじゃないかなと。
それこそ、人間一人の影響力はたかがしれていますが、大勢が集まれば強い影響力を持った磁力が生まれるわけです。今回100人が熊本の南小国町に乗り込んだ様子は圧巻で。ちょっとしたカオス状態に陥っていました。とにかくみんな楽しんで、お金を落として、SNSで情報発信をする。こんなシンプルなことはありません。これもひとえに南小国町のおもてなしあってこそ! この熱量や感動は、今後必ず発信していきますので少しお待ちください。
熊本空港ついてレンタカーで阿蘇に(^∇^)#ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/8a2p1Zb4Si
— 工藤瑞穂 (@mimimizuho) July 2, 2016
阿蘇のてっぺんで、50年不思議な植木を作り続けるおじさんに出会った。今は新作で吾郎丸を制作中とのこと #ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/xKIpkjMDwG
— 佐藤ねじ (@sato_nezi) July 2, 2016
夕飯のパーティー感すごい。パーティーピープル感。#ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/4z7DDQcTxI
— ヨシキ (@moriri_nyo) July 2, 2016
もう涙をこらえるのに必死でした。
— 沖田政幸 Masayuki Okita (@masayukiokita) July 2, 2016
きれいごとでも美談でもなく、南小国町・黒川温泉の皆さんの苦悩を思うと、僕らの力は微力かもしれませんが、できることを力一杯やっていこうと思います。#ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/YiVnZPoEr4
熊本・黒川温泉のみなさんのおもてなしに心があたたまりすぎて泣けた一日でした。熊本とてもたのしんでいる〜〜今日もたのしみ!#ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/KfG1327xlC
— ひゃっこ (@hyakutaro_k) July 2, 2016
昨日のハイライト#ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/rFI1TA3olj
— なほ (@naho_suz) July 2, 2016
熊本小国町のブランド杉「小国杉」を使った家具や雑貨たち!小国町は九州なのにとても冬が寒いらしく-27℃とかの日もあるそうな。だからこそ良い木材が育つんだなー #ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/xVfR4tY4MZ
— 浅広男 (@hiroku_asai) July 3, 2016
ご飯が豪華。自然の味 #ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/u1dNqGGzWA
— ぴーあゆ⋈ᐛGOTO AYUPY (@ayupys) July 3, 2016
阿蘇ぉー!阿蘇ぉー!阿蘇野郎ぉー!!
— 竹中 直己 (@take1860) July 3, 2016
ダマウンテンバイクで最高のダウンヒルをした後に、日本一恥ずかしい露天風呂にて。
最高だぜ、黒川。九州の緑は濃い。#ジモコロ熊本復興ツアー pic.twitter.com/ubP3z96jkD
流しそうめん。
— [.que]|nao kakimoto (@que_music) July 3, 2016
セミも鳴いてて少し早い夏休みを満喫。#ジモコロ熊本復興ツアーhttps://t.co/PuEByJPIAN pic.twitter.com/5jTGV2ljFi
熊本楽しかったー!SNSで #ジモコロ熊本復興ツアー 見ていただけたら温度が伝わるはず!夏の週末は九州熊本へ!みんなで応援しましょうー! pic.twitter.com/nkJT5khrYE
— 望月優大 HirokiMochizuki (@hirokim21) July 3, 2016
南小国町観光協会のFB投稿もジーンときたので紹介させてください。
事後のアップはしない方針で運営しておりますが、今回限りご了承ください。
ジモコロの編集長、柿次郎さんの呼びかけの元、開催された #ジモコロ熊本復興ツアー 。
100名以上の方々にご参加頂き、受け入れ側の私達も力と勇気を頂きました。
本当にありがとうございます。
心からありがとうございます。
今回、皆様の思いに触れることができ、私達は本当に恵まれていると感じました。
「応援していただける人達がいる」
こんなに励みになることはありません。
7/1に始まった「ふっこう割」や南小国町の支援を頂いて販売させて頂いている「南小国町復興支援プレミアム商品券」、いろんなメディアの方々の支援、そして今回のツアー。
これらがなければ途方に暮れてしまうところでした。
今回のイベントもそうですが、「人が町に来てくれる」ということが私達にとってどれだけ元気を与えてくれるのか?を感じさせられました。
まだまだ避難生活を余儀なくされている方々がいる中で不謹慎に捉えられるかもしれませんが、被災地を旅すること、そして実際に足を運んで得た一次情報を発信して頂くことが私達にとっては一番の支援になります。
私達は元気です。
そして、皆様に元気をお裾分けしたくてウズウズしています。
皆様の旅をどうやって最高のものに出来るのかワクワクしています。
南小国町に遊びに来ていただける事に心から感謝し、精一杯のおもてなしを出来たらと思っておりますので、今後とも何卒宜しくお願い致します。
最後は、[.que]くんの熊本震災チャリティーソング「Hope」で締めさせていただきます。熊本復興、黒川温泉に観光客を呼び戻すための道のりはここからが本番です。頑張るぞ〜!!
iTunes
https://itunes.apple.com/jp/album/id1...
2016年4月14日、16日に発生した熊本地震を受けて[.que]が熊本への思いを表現した楽曲。
本楽曲の売り上げは全額寄付されます。
寄付先:日本赤十字社
http://www.jrc.or.jp/contribute/help/28/
"We need your smile"
▼Message
熊本地震を受けて自分にできることはないかと考えました。
「楽曲を届けること」それが僕のできることです。
プロジェクトKUROKAWA WONDERLANDへの参加を機に熊本の人たちと密に関わることが多くなり、仲間、友人がたくさんできました。
熊本で感じた空気、見た景色、思い出は僕の心に刻み込まれています。
どうかこの楽曲、映像を通じて一人でも多くの人に笑顔が戻ることを祈っています。
[.que] / nao kakimoto
http://que-music.net/
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EXIT FILMとして独立直後に熊本県阿蘇郡南小国町、そして黒川温泉の人々と出会い、その後の4年間ずっと南小国町・黒川と一緒に歩んできた気がしています。
[.que]くんから話を聞き、居ても立ってもいられずに4年間の中で作ってきた様々な動画を紡ぎ合わせてみました。
この動画にあるような笑顔を少しでも早く彼らが、そして僕らが取り戻せるように、ほんの小さな力にでもなれればと思っています。
Yasuhiro Tamura (EXIT FILM inc.)
http://exitfilm.jp/