「出品が簡単」「気に入ったらすぐに購入できる」「正規で買うより安価」などの理由で、フリマアプリを使う人が増えている。
特に有名なのは「メルカリ」だが、そのメルカリの関連会社であるソウゾウが作った「メルカリ アッテ」(以下、アッテ)という地域コミュニティーアプリはご存じだろうか。
メルカリとは違い、アッテは相手と直接会って取引することが基本だ。アプリは手数料なし&完全無料で利用でき、場合によっては「処分するとお金がかかるから」という理由で、タダで家具などを譲ってもらえることもある。
通常の「売ります」「あげます」などの出品に加え、「フットサルメンバー募集」や、「プログラミング教えます」「引っ越し手伝います」という経験や時間を売るような出品など、アッテにはメルカリ本体にはない出品が数多く存在する。
中にはスクールに通うよりはるかに安く勉強を教えてもらえたり、勉強に必要なテキストを破格で購入できたりする出品もあり、資格の勉強などに重宝している人もいるようだ。筆者もその中の一人で、現在アッテを経由して英語のレッスンをしてもらっている。
今回は、アッテで8歳年下の男子大学生(MARCH大学に通っているので以下、MARCH君と略す)に英語を教えてもらった話を紹介する。
アッテのアプリ自体は周りのIT企業の友人を通して存在を知った筆者。いざアプリを眺めていると「家具を無料で差し上げます」「ベビーカー1000円」「渋谷の自宅を3000円で貸します」など、破格ともいえる安い取引が多いことに驚いた。
「検索」から「教えます」のジャンルでズラッと見ていると、隣町に「英語を教えます」と出品している人がいた。
【実際の出品内容はこんな感じ】
もともと筆者は、英語を教えてくれる人を探していたのだが、スクールに通えるほどの金銭的な余裕がなかった。
値段を見てみると、出品者は1時間2000円で教えてくれるとのこと。安い。安すぎる。アッテのプロフィール情報によるとMARCH大に通う英語が得意な大学1年生のようだ。交通費は落札者持ちらしい。
「隣町だし、このへんであれば、〇〇駅周辺のファミリーレストランで授業してくれるかも」と淡い期待を持って「応募」のボタンを押してみた。
「応募」のボタンを押すと3時間後ぐらいに、出品者からメールがきた。メッセージは「○○(名前)です。年齢は△△で、そちらのお名前とご年齢を聞いてもよろしいでしょうか?」と丁寧な連絡がきた。同じように年齢と名前(筆者は社会人だったためその旨も記載)を送って、スケジュールを調整した。
少し迷ったのが待ち合わせ場所だ。筆者はネットを通して、紹介者もなく、人に会うのが初めてだったため、うれしさ半分、恐怖半分のような気持ちだった。しかも、アプリ上で相手が本当のことを言っているのか、こちらに確かめる術がないため、出品者である相手を信頼するしかない。
落ち着いたカフェがいいのか、それとも長居することを前提にレンタルできる自習室などがいいのか、いろいろな候補を探したが、めぼしい場所がなく、結局ファミレスの店の前で待ち合わせすることに。
ちなみに、筆者は26歳なので相手が大学1年生で18歳ということは、8歳年下を「先生」と呼ぶことになる。なんとも不思議な気持ちになったまま、当日がきた。
当日は土日で、子供が多い土地柄もあり、ファミレスの店の前に親子連れが多くいた。「白い服着てます?」などのやりとりを行い、出品者であるMARCH君と出会う。
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