「韓国、成長率2%台も危うい」KDIが警告

「韓国、成長率2%台も危うい」KDIが警告

2016年05月25日08時36分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  企業構造調整が本格化すれば今年と来年の韓国の経済成長率を2%台で維持することすら危うくなりかねないとの懸念が国策研究機関から出た。これに伴い追加補正予算編成など財政拡充と金利引き下げのような積極的浮揚策が必要という主張が提起された。

  韓国開発研究院(KDI)は24日、経済見通しを通じ今年の国内総生産(GDP)増加率が2.6%にとどまると予想した。昨年末に提示した3.0%から0.4ポイント引き下げた。これに先立ち発表された韓国銀行の2.8%、国際通貨基金の2.7%とする修正見通しより低い。来年の成長率も2.7%にとどまり状況は大きく改善しないというのがKDIの予想だ。

  さらにこうした見通しには企業構造調整の変数が考慮されていない。KDIマクロ経済研究部のキム・ソンテ部長は「今回の成長見通しには構造調整が引き起こす影響は反映していない。構造調整が進められる過程で失業者が増え消費と投資心理が冷え込み実体経済が鈍化する恐れがあり、成長率をさらに引き下げる可能性がある」と指摘した。ここに政府が内需を支えるために上半期に使った財政早期執行、個別消費税引き下げ延長などの対策が下半期には財政の崖、消費の崖という「ブーメラン」になって返ってくる可能性があるというのがKDIの判断だ。

  KDIはこうしたリスクに先制的に対応するため、財政をさらに放出し、基準金利も引き下げるるようにとの処方を出した。キム研究部長は「構造調整による景気萎縮が今年大きく現れるならば追加補正予算編成が妥当で、そうでないならば来年度予算に反映する必要がある」と明らかにした。

  韓国政府と財政が構造調整過程でより前面に出る必要があるという指摘も出した。「具体的な構造調整推進計画をまとめ履行を監督する汎政府レベルのコントロールタワーの役割を強化しなければならない」という政策提言を通じてだ。「債権団中心」を強調する韓国政府の立場とは多少差がある。
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