ここから本文です

ダッカ人質テロ 民進・岡田代表、政府対応を批判「致命的なミスが2つあった」

産経新聞 7月3日(日)8時5分配信

 民進党の岡田克也代表は2日、バングラデシュの首都ダッカで発生した人質立てこもり事件の後、菅義偉官房長官が官邸を離れて参院選の応援のため新潟県内で遊説したことに関し、「(安倍晋三)内閣の危機管理に対する正常な感覚が失われているということがはっきり出た」と批判した。参院選の応援で訪れていた兵庫県西宮市で記者団に語った。発言の詳細は以下の通り。

 --ダッカの事件で(日本)政府にどのような対応を求めるか

 「(ダッカで起きたことは)大変心配される事態だ。けがをされた方に心からお見舞い申し上げ、巻き込まれた可能性がある邦人の皆さんが無事であることを心から祈りたいと思う」

 「今回のことは(日本政府に)致命的なミスが2つあったと思う。何もないときに、危機管理として基本的には首相か官房長官が官邸周りにいるのが今までの慣例だ。それを2人ともいないというのが、この選挙戦で当たり前になっている。もし何か起きたときに、いったいどうやって対応したのかという問題がある。今回、結果的には2人ともおられたのでよかったが、やっぱり2人とも官邸を空けることはまずいことがはっきりしたと思う」

 「もう一つは、現実に事件が発生した。官房長官が、邦人が巻き込まれた可能性を記者会見でも言った後、新潟に出かけられたという信じられないことが起きた。事件が起きる前なら、どちらかが残っていればいいということかもしれないが、すでに事件が起きているときに、安全保障をつかさどる要である官房長官が選挙の応援で官邸を外してしまったということだ」

 「そして途中で(治安部隊が現場に)突入するということがあったにもかかわらず、官邸に戻ってこなかった。途中で国家安全保障会議(NSC)もあったのに、それも欠席。それから途中で下車して戻ってくることが可能であったにもかかわらず、それをせずにのんきに新潟で街頭演説を2回やって、(午後)6時過ぎか何かに戻ってくるという話だ。すでに事件が起こっていても戻ろうとすらしない官房長官というのは、私はちょっと信じられないんですね」

 「ここは本当に大きな問題だ。内閣の危機管理に対する正常な感覚が失われているということがはっきり出てきたと思う。邦人の命がどうなっているか分からない事態であるにもかかわらず、官房長官が官邸を空けて街頭演説をやっている。これは極めて重大な問題だ。官房長官がどういうふうに釈明するか分からないが、きちっと責任をとるべきだと私は思う」

 --自民党の高村正彦副総裁が安倍首相に代わって北海道に遊説に行き、首相が来られなかったことについて、「危機管理上やむを得ない事情とはいえ申し訳ない。アイアムソーリ、アイムノットソーリ」という冗談交じりの発言があった

 「そういう発言って、自民党はたくさんあるので、いちいち私が言うべきかどうかも恥ずかしい話だ。国民の命が危機にさらされているときに、言っていい話と悪い話がある。普通なら首相が血相を変えて邦人の命の確保のために官邸でがんばっているはずだ。その代理で行った人間の言う言葉ではないと思う」

最終更新:7月3日(日)8時5分

産経新聞

岡田克也

岡田克也(おかだかつや)
所属院 選挙区 政党:
衆議院 三重県3区 民進党
プロフィール:
1953年7月14日生 初当選/1990年 当選回数/9回

Yahoo!ニュース 特集(“介護殺人”の周辺)

本文はここまでです このページの先頭へ

お得情報

その他のキャンペーン