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【首都スポ】

関東大学サッカー 早大、桐蔭横浜大が決勝へ きょう頂点かけ激突

2016年7月3日 紙面から

◇アミノバイタルカップ総理大臣杯関東予選<準決勝&順位決定戦>

 4年ぶり決勝の早大か、初進出の桐蔭横浜大か−。サッカーのアミノバイタルカップ(第5回関東大学トーナメント兼第40回総理大臣杯全日本大学トーナメント関東予選)は2日、各地で準決勝2試合と順位決定戦2試合を行い、準決勝では早大と桐蔭横浜大がそれぞれ勝ち、3日の決勝に駒を進めた。早大は2−1で前回王者の明大を下し、優勝した2012年以来4年ぶりの決勝進出。桐蔭横浜大は2−2からのPK戦を3−1で制して国士舘大を下し、初優勝に王手をかけた。5位は筑波大、7位は関東学院大となった。

後半46分、決勝ゴールを決める早大の山内=味の素スタジアム西競技場で(関陽一郎撮影)

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◆早大2−1明大

 今大会から復帰したエースがまた決めた。1−1で延長突入かと思われた後半46分、交代出場のFW山内寛史(4年・国学院久我山)がペナルティーエリア内の右寄りの位置からフリーの状態で右足を強振。シュートのコースはあまりなかったが、魂を込めた一撃は相手GKを破り、ゴールに突き刺さった。

 「コースがなかった中で、(狭いところを)狙ったというよりはアバウトな感じで打ちました。迷うことなく振り切りました。シュートって、そういう風に迷わずに蹴ることができたときに結構入るものだと思います。決まって良かったです」

 そう振り返った背番号「10」はこの日、得点する自信があった。後半11分にピッチに入る際、「相手の守備陣が疲れていたので、1対1で(マークを)はがせば、マジで点は取れる」と感じていた。

 3月19日の実戦で左足第5中足骨(左足甲)を骨折し、長期離脱を余儀なくされた。復帰後、これで4戦目。最初は足元がおぼつかないプレーぶりだったが、この一戦では積極果敢なパフォーマンスを見せた。後半20分の先制点にも絡み、追いつかれた後の終盤に、想定した通りとなる一発をたたきこんだ。29日の準々決勝に続く、2戦連続の勝ち越し弾だった。

 山内が長期離脱している間、チームは調子に乗れず、現在中断中の関東大学1部リーグでは9位に甘んじている。低迷の責任を痛感する大黒柱は準々決勝で202日ぶりに得点した後、「これまで迷惑をかけてきましたし、1点取ったくらいではホッとできません」とつぶやいた。

 この大会で優勝へと導くゴールを決めたときに初めて、「ちょっとはホッとできるかもしれません」という。「勝てなかったら、1回戦負けと一緒です」。決勝でも勝利につながる得点を挙げ、肩の荷を少し下ろしたいところだ。 (関孝伸)

PK戦の末に国士舘大を破り大喜びする桐蔭横浜大の選手とスタッフ=味の素スタジアム西競技場で(武藤健一撮影)

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◆桐蔭横浜大2−2(PK3−1)国士舘大

 スタンドの仲間にあいさつを終えると、はやりの「自撮りタイム」が始まった。スマホを付けたスティックを中心に大きな輪ができたと思ったら、1人2人と離れては、思い思いに喜び合う。初の決勝進出。8強入りで総理大臣杯初出場を勝ち取った桐蔭横浜大が、4強の壁も突破した。

 「やっとあそこで、できるという感じです」。0−1の後半8分に流れを引き寄せる一時同点のゴールを決めた、FW鈴木国友(3年・相洋)は目を細めた。あそことは決勝会場、味の素フィールド西が丘。大会最終日は各校選手がスタンド観戦するのが恒例で、過去2年の最終日は見ていただけ。うれしさもひとしおだった。

 この日は残り1分を切ってから同点に追い付かれ、PK戦までもつれた。後半22分、一時2−1と勝ち越す今大会初得点を挙げたDF真鍋旭輝(1年・大津)は「初の決勝はうれしいです」と笑顔を見せつつも、「最後の詰めが甘かったです」と反省も忘れなかった。

 決勝では、名門・早大と激突する。今季リーグ戦では2−0から追いつかれて引き分けた。そのとき不在だったエースの山内が復帰し、相手も勢いに乗っている。もちろん、桐蔭横浜大も引き下がるつもりはない。鈴木は言う。「早稲田や明治は歴史やプライドがあって、力になると思うんです。ここでタイトルをひとつ取り、(最終学年の)来年にまた取りたいです。うちは歴史が浅いので、どんどんつくりたいと思います」。関東制覇と部史につづるために、全力で早大を倒しに行く。 (関陽一郎)

    ◇

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