改憲派で3分の2議席をかすめとる作戦に暗雲
「だってそうでしょう、『3分の2をうかがう』なんて大見出しを立てられたら、自民党支持層は安心して足が止まるし、改憲アレルギーが強い野党支持者は危機感を持って、何とかして安倍政権にストップをかけようと奮い立つでしょう。無党派層も、安保法制に反対、ましてや改憲には反対という人が多いので、『これはちょっと、投票に行かないとまずいな』とムックリと起き上がってしまう。大迷惑、大ピンチですよ」と言うのである。
どちらが本当かは分からない。こういう予測報道には「アナウンス効果」があって、それを見て人々の意識が流動し投票行動に変化が生じるということが起きる。次はおそらく、投票日の数日前に各社が「終盤戦の情勢」を報じるだろうが、それがどういう大見出しになって、有権者の実際の投票にどんな影響を与えるのかは予断を許さない。今のところは、すべてが自民に有利に傾けば3分の2達成もあり得るし、すべてが逆に振れれば自公過半数割れもないではないという、一層大きな振幅の間でみておくしかなさそうだ。