英EU離脱が引き金 “リーマン超え”世界恐慌へ3つの悪材料
■中国経済の失速
まさに悪夢だったが、これを上回る惨事が起きかねないのだ。
「リーマン・ショック時は、中国経済に勢いがありました。中国は景気刺激策として4兆元(約57兆円=当時)を投入し、国内景気を回復させ、結果的に世界経済の回復に貢献しました。ところが、現在は違います。中国の経済成長は失速し、巨額投資は難しくなっています」(第一生命経済研究所主席エコノミストの西濱徹氏)
世界経済の牽引役は不在だ。一部には、16年1~3月期のGDPが7.9%増だったインドに期待する声も聞かれるが、力不足は否めない。
■トランプ・リスク
もう一つ、見逃せない悪材料がある。トランプ・リスクだ。英EU離脱は、反移民や保護主義の勝利とみることもできる。トランプの政策と重なるだけに、大統領選に向けトランプが勢いづく可能性は高い。